第3話 そんな事より・・・

 昼休み。

 読書中にふと視線を感じて顔を上げた。

「ねえ、何読んでるの?」

 彼女が横から椅子に割り込んできた。

 ぐいっと押されて強制的に半分こ。


 無視してページをめくろうとするけど耳元で、わざとらしく溜息をついたり、脇腹を突いてきたり、やたら邪魔してくる。


 肘には柔らかい感触が乗っかって。


「ねぇ、全然集中できないんだけど」


「集中? そんな事よりさ。ちゅーしよ?」

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