ボクはキミ達と違う町で暮らす

旋盤さんの執筆

第1話 古びた小さな町。

Tバックの女が、高さ15センチほどの両足を置くのがやっとくらいの木箱の上でクネクネと踊っている。

クラスでなら上から3番目くらいの容姿で、胸はそれなりにある。踊ると二つのタプタプが上下にタプタプ揺れる。タプタプ揺れるのだ。髪は長くツヤツヤとしている。

スタイルが抜群かというと腹が少し出ていて逆にリアルだった。アリだ。


小さな町の慎ましく、ささやかな露店が並ぶ細く短いメインストレート。その道の途中で女はいつも踊っている。


発展の兆しもない古びた町で、女は浮いていた。目も合わせない者、さげすんだ目で睨む者。中には石をぶつける者まで居て、女はこの町に嫌われていた。

本人にインタビューしたことがある。

★「お姉さんはみんなに嫌われてるのに、この町での生活つらくないの?」

♡「これはこれでね!アタシの性癖をね!どんどん!ドンドン!どんどん!ドンドン・・・・省略」

★「・・・」


この女とこの物語は何の関係もなかった。ついタプタプの話から始めてしまったが、二度と彼女は登場させないことにする。


僕は自分の街から逃げてきた。結構すぐにつく隣の町だし、何か大きな事件を起こしてきたわけではない。ただ一人になりたかっただけなのだ。

1人になりたいと思ったことが僕の心の中では大事件だった。

こんなスタートがあっても良いだろう。ゼロになり、この町から僕は物語をスタートする。

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ボクはキミ達と違う町で暮らす 旋盤さんの執筆 @senbansenban

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