夢心地

酔生夢死

第1話


 静かな教室に授業が終わる予鈴がなり、私は目が覚めた。なんだか長い夢を見ていた気がするが気のせいだろうと思った。そんなことよりなぜ午後の授業はこんなにも眠くなるのだろう。お昼を食べ、ちょうどいい気温に生暖かい風邪が教室に入り、先生の声も妙に心地よく、これで寝るなというほうが難しい気がする。と、

どうでもいいことをまだ働いてない頭で考えていると「さくら!帰ろ!」と、いつも聞き慣れてる声が聞こえた。

私のことを呼んだのは1番仲のいい友達の夏帆だった。夏帆と私はいわゆる親友みたいなものだ。

私はどちらかというと不器用で1人では何もできないタイプだが、夏帆はしっかりもので器用なタイプだから、親友というよりお姉ちゃんみたいな感じだ。まぁ私は一人っ子だからお姉ちゃんがいたらこんな感じだろうなと勝手に思ってるだけだけど。そんな私たちをクラスの人たちも双子みたいってよく言ってくる。確かに黒髪ロングで背丈も左程変わらない私たちは後ろ姿とかはよく似ているし、ほかに友達がいないわけでもないけどやっぱりずっと夏帆と二人でいるからそう思われているのだろう。

学校が終わるチャイムがなり、いつも一緒に教室を出て、そのまま2人で帰るから余計仲のいい印象を周りに与えていたと思う。

「ねー、夏帆今日なにする?」私たちは、中学も一緒だったから高校の通学も毎日一緒に通ってるから学校が終わるとどちらかの家に行ったり、どっかてきとうに買い物行ったり、2人の趣味であるダンスの練習したりするのが放課後の主な日課だ。

「んー、スタバの新作飲み行く?」夏帆が提案してくれた。「行く!なんかJKみたいだね(笑)」「何言ってるの、私は現役のJKだよ(笑)」そんなくだらない話をいつもしている。

この日は新作のスタバ飲んで、今までに何回撮ったかわからないプリを撮り、明日には忘れてそうなくだらない話をしたながら帰って行った。

その帰り道にふと、夏帆に聞いてみた。

「夏帆は将来なにしたい?」なんとなく気になっただけでとくに他意はないありふれた質問をしてみた。すると夏帆は「ありえないところでダンスしたい!」と言った。私は「たとえばどんなところで?」と聞いた夏帆は「渋谷のスクランブル交差点のど真ん中とか、北極とか!あと、学校の屋上とか!」それを聞いた私は「北極はさすがに無理でしょ(笑)」といい2人で笑いながら帰って行った。

私は夏帆と別れ際ふと、こんな日がずっと続けばいいと思った。

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