地球人のことが大大大大大嫌いな100人の宇宙人

山田空

第1話宇宙人

俺は宇宙人みたいなオカルトな存在を信じてはいない


そりゃそうだろそんなやつがいるならとっくのむかしに人類が支配されているに決まっているからな


そんなオカルト否定派の俺の目の前に現れたのは一人の女の子……に見せかけた宇宙人だった


最初の出会いは本当に最高だった


雨が降る中一人たたずむ女の子はまるでこの世のものとは思えぬほどに美しかった


だから俺は一目惚れをしてしまったんだ


そいつが宇宙人だなんて知ることもなく


だから告白をしてしまったんだ


好きになってしまったその場で


「好きです付き合ってください」


目をつむり右腕を彼女に伸ばす


受け取ってもらえるのか怯えながら待っていると


「ええ良いですよでもあなたが地球人のサンプルになってくれるのなら」


「は?」


俺は驚いて思わず頭を上げてしまう


「わたし地球人のことが嫌いなんです」


頭を上げると目の前には明らかにおかしな雰囲気を放っている宇宙人がその女の子の後ろに構えていた


「だって醜い争いばかりする汚い星じゃないですか」


怯えている俺の気持ちとは裏腹に女の子は嬉しそうな声でとんでもないことを口にしていく


「そんなの侵略するべきでしょでも理由がないとダメなんです」


待て待ていみがわからん


頭が一杯だ


「だからわたしにあなたを嫌いにさせてください」


地球を終わらせないための戦いが誰も知らないところで始まっていた


それは地球人のサンプルとして選ばれた普通の高校生の物語


そしてどうにかこうにか惚れてもらえないかと努力をする男子高校生の物語

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地球人のことが大大大大大嫌いな100人の宇宙人 山田空 @yamadasora

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