夢日記傑作選 三年分文字起こし計画

むすカルマ

夢日記240906

かつて働いていた会社から、仕事の一日手伝いを頼まれる。


「俺働けるんか?」って聞くと「前から変わってない業務をむすかのために開けてあるから大丈夫」って言われたので、始発から電車を乗り継いでビルの前に。


しかし、そこで入館証がない事に気づく。

あれは出勤最終日に上司に返却したし。

じゃあどうやって入るねん。


そもそも何時どこ集合とか、誰に連絡すればいいのかも何も周知されてない。試しにビルの前まで来るも、やっぱりカードがないと入れない。無理やないかい。どないすんねん。


そういえば、今マスクしてないことに気づく。入れないとか言われて追い返されたらまずい。向かいの店まで調達へ。


そこで、なんか「ワンデイ高級レンタルマスク」とかいう変わったマスクを見つけた。なんだこれ?


というわけで薬剤師風の人から実物のマスクを持ってきてもらい、どんなもんなのか、内容の説明を受ける。


真空パックに入ってたが、見た目は普通のマスクだ。100均で入ってるのと変わらん。しかし、これは肌触りと呼吸しやすさとウィルスカットを全て兼ね揃えたマスクとのことだ。

だから素材的にレンタル代を10000円支払わなければ元が取れない、と熱弁された。


じゃあなぜレンタル式になるの?と聞くと、

このマスクは一日一回メンテナンスが必要で、それには特殊な資格が必要。そしてまだまだ量産できない次元のマスクだからレンタル式にして、高値で客に貸し付けているのです。と、自信満々に話してもらえた。


変なマスクだけど気にはなる。

レンタルするかどうか悩んでると、別の店員さん?が割り込んできて、私に世間話をしてきた。


「あのビルはね。昔は静かだったわよ。でも今は営業やってる声が聞こえてきて。毎日毎日毎日毎日、うるさいわぁ」

「あのビル、防音式じゃないんですか?」

「朝礼やってるのか、挨拶の段階から勢い良い声が聞こえてくるわよ?」

「ヒェッ……」


お盆には現場管理者を名乗る、Sと言う人がうちわを配りにきたそうだ。

その名前に聞き覚えはあった。意識だけは高い子やったっけな。あの子、周りの足を引っ張ってて出世は絶望的だったのに。分からんもんやな。

てか、なんでうちわ?何のために……


そんなたわいもない話をしてたら、見知った顔の女性社員がビルから出てきた。彼女はマスクをつけてた。


ここで店員さんとの世間話を切り上げて、社員を追っかけることにしたが、一歩目を踏み出したとき、あることに気がついた。


現職、副業禁止だったわ。

俺はビルに入るのを諦めた。

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