いきなり女子から体育館裏に呼び出されたら、異世界冒険へのお誘いでした
風民
裏切り
第1話 俺、モテ期到来
高校2年、17歳、身長169cm、体重…は言えない。スポーツ経験なし、顔もそこそこ、っていうかもしかしたら下の方かも。勉強もまあ普通ぐらい。これはいわゆる「モテる」男子とは程遠いスペックである。美褂 悠太(みけ ゆうた)、よくその辺を歩いているような、普通の高校2年生。前述の通り、俺は人生で一度も「モテる」と言う経験をしたことがない。「モテる」経験をしたのは、幼稚園の時、知らない野良犬に懐かれたくらいのことだ。俺は犬が怖くてすぐ逃げたけど。
そんなことはおいといて、俺はさっき親友の大迫から、とんでもないニュースを聞きつけた。「大園がお前のこと呼んでたぞ」。大園とは、学年1、いや学校1の美人、大園 鈴夏(おおその すずか)のことである。俺はそれしか言われてないのに「ついにモテ期か?」と想像してしまった。1人で盛り上がっている俺をみて大迫が困り果てるほどだった。大園のところに行くと、手紙を渡してきた。「よろしくね」と言って。手紙の内容は『今日の放課後、体育館の裏に来てね。絶対。大園より』。これはこれは来たぞ!もう「アレ」しかない!何かは言わない。どっかの野球チームが日本シリーズ優勝のことを「アレ」と言ってたみたいなことだ。「『アレ』だぁ〜‼︎」大園が帰って行ったとき、俺は心の中で叫んでいた。もう心がバクバクし過ぎて、その後の授業なんて全く頭に入っていない。俺はもう人生最高の幸せに満ちていた。そんな俺に、大きすぎる期待を裏切る出来事が起こるとは知らずに…
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