第14話「合わせろ建臣」「ああ、行くぞ冴起」「これが、友情パワーだ」「ダブルフレンドシップゴールデンボールキック」

 

  「合わせろ建臣」

 「ああ、行くぞ冴起」


 !来る!

 しかし、何が来るんだ!?


 「これが、友情パワーだ」

 「これが、友情パワーさ」


 合体攻撃なのはわかる。


 「来るよ」


 !声が、聴こえる。


 「逃げろ」

 「逃げるんだ」


 なんだ、この声は。


 僕の股間から、声が聴こえている。

 しかし、聴こえてきた声は、一つ目と二つ目で、僅かに声の位置が違う。


 !僕のゴールデン美少年ボールの二つが、左右から伝えている?


 来る。

 逃げなければ。


 「ダブルフレンドシップゴールデンボールキック」

 「ダブルフレンドシップゴールデンボールキック」


 少年2人の合体キックが、僕の股間を同時に蹴り上げる。

 

 2人のキックは、僕のゴールデン美少年ボールを、左右別々に狙っていた。


 なんて、コンビネーションだ。


 なんて、精密さなんだ。


 僕は今もボールキープしているのだから、反則にもならない。


 僕の完敗だ。


 「うわぁぁぁぁ」


  

 ー---3Dサッカー好きの少年視点ー---


 やぁ!

 僕は3Dサッカー好きの少年凱渡(カイト)


 美少年君が意識を失ったので、一旦僕が司会解説をやるよ。

  

 あんなの3Dサッカーじゃないよ!


 ゴールデンボールを蹴り上げるのは、ボールをキープしていてもいなくても、反則だから、

テレビの前の皆は絶対にしちゃだめな反則キックだよ。


 皆は、ルールを守って楽しく真剣に安全に3Dサッカーを遊ぼうね。


 約束だよ。


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