ロリっ娘異世界転生して異世界の漢字とやらも読めませんしチートスキルもないし単騎無双私TUEEEもできませんが仲間が多いので異世界無双します

甘いからあげ

第1話 「定谷和佳美、貴女はゲームの世界に転生する事になりました」 「グッドラック!」


  「定谷和佳美、貴女はゲームの世界に転生する事になりました」


 気づくと、目の前で天使か人型の精霊のような少女にゲーム世界への転生を告げられました。


 うん、私は死んだようです。

 死んだのはバッドラックでも、ゲーム世界へ転生できるなら結果グッドラックですよね。

 うん、グッドラック!


 「グッドラック!」


 私は、扉に向かって走り出しました。


 「それは、私が言う台詞ですよ」


 扉に体当たりし、扉を壊して扉の向こうに飛び出しました。


 

 消えていた記憶が戻り、また消えていきます。


 ん、ん?

 私、ゲーム世界に転生してる場合じゃありませんよね。

 


 気づくと、私は1人で居酒屋のような場所に座っていました。


 どうやら、私は転生したようです。

 なんとなくそれは分かりますが、ここが異世界なのかどうかは分かりません。


 メニュー表はなく、電子パッドが置いてあります。


 電子パッドを操作してみると、文字に見覚えはあるのですが、読めません。

 まったく読めないわけでもないんですが、読めない部分があります。


 たとえば、甘い唐揚げというのは、『い』と『げ』は読めます。


 『甘唐揚』というのは、わかりませんね。


 写真からして、からあげなのは察しがつくんですよ。


 とりあえず、注文してみます。


 後は、飲み物をっと。


 私の体を見るに、6歳ぐらいのロリロリロリっ娘ですね。


 ここがどんな世界でも異世界でも、お酒を飲む年齢ではないでしょう。


 珈琲とはなんなのかまったく読めません。


 んー。やはりここは異世界なんでしょうね。

 うん、私は異世界転生したんです。

 こんなにも読めない文字ばかりなんですから。


 レイコー。

 これは、読めます。

 これにします。


 猫型の配膳ロボットが、からあげらしき料理と、レイコーを運んできました。


 「甘い唐揚げとレイコーをもってきたよ」


 文字では読めませんでしたが、あまいからあげという料理らしいです。


 「ゆっくりしていってね」


 !甘いですね。


  猫型の配膳ロボットが言ってたように、この唐揚げ、甘いです。


 これが、異世界。

 異世界の唐揚げというのは甘いものなのでしょうか。

 まったく、異世界の食文化は私の口には合わないようですね。

 唐揚げというのは、しょっぱいものです。


 お口直しに、次はしょっぱいからあげを頼みましょう。

 

 電子パッドを見ても、わかりません。


 しょっぱいからあげというメニューは見当たりません。

 

 写真からして、からあげはあるのですよ。


 けれど、どれがしょっぱいからあげなのかが分かりません。


 異世界の食文化と文字に苦戦しつつ、レイコーがキンキンなうちに口をつけます。


 うん、きんきん。

 このレイコー、きんきんね。


 異世界といっても、レイコーはきんきんでおいしいです。


 さて、レイコーと、口に合わない甘いからあげも口にしながら、

異世界転生といえばのあれ、いっときますか。

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