窓ぎわの席

「窓ぎわの席って、めっちゃいいよね~」

「そうよね~」


「葉月さんも?」

「うちなんて、いつも、空の、うちの星のほうばっかり見てるわ」


「え?うちの星って?」

「あ、...えっと...うちの好きな星のことよっ」


「好きな星のことか~」

「そうよっ」


「好きな星あるの?」

「あるわよ~、もちろんっ」


「そっか~」

「白熊さんの好きな星は?」


「う~ん、あんまり考えたことなかったな~」

「えーっ、星のこと考えないの~?信じらんないわー」


「えへへ...大熊座とか小熊座とかなら聞いたことあるんだけどね...」

「もしかして、どんな星座なのか知らないのー?」


「うんっ、星座の名前くらいしか...」

「えーっ、もっと勉強しなさいよねっ」


「うんっ、わかった...」

「ほんとに?」


「え?」

「ほんとに星の勉強、もっとするの?」


「たぶん...そのうち...」

「こらーっ!星のことくらい常識でしょうよ~」


「そうなの?」

「宇宙に行く時にも~」


「宇宙に?」

「そうよっ!宇宙に行くにも星のこと、知ってないとねっ」


「あ、まあね」

「そうでしょー」

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