うちは転校生~うちのこと女子だと思ってほしい~ロンドンからパリの小学校に!~きみとの女子的でフランス的そして宇宙的な癒しの時空間
ヤッキムン
葉月さんのうしろの席に
葉月さんのうしろの席になった、うち。今日は転校初日。ロンドンからパリの小学校に転校して来た。
「はじめまして~。よろしくね、葉月さん」
「よろしくね、白熊さん」
「会っていちばんに言っておくけど...うちのこと、女子だと思ってね~」
「あ、うんっ、わかった~」
「あ、わかってくれた~?」
「だって女子なんだもんね~」
「そうなの...」
「じゃあ、女子どうしのお友達で」
「ありがとね~」
「だって女子なんでしょ~!いいわよ~」
「めっちゃうれしいわ~」
「あはは」
☆
わたし、休み時間に、白熊さんを女子洗面所に連れて行ってあげた。
「白熊さんは女子なんだから、こっちを使ってね」
「ありがとうだわ〜、葉月さん」
白熊さんといっしょに女子洗面所に入る。
そして、白熊さん、パンツ姿だったから
「白熊さん、スカート持ってるの?」
って聞いてみた。
「ううん、まだ持ってない」
「じゃあ、購買のほうに行ってみよう」
白熊さんの手を引っ張って購買部に連れて行く。
「制服のスカートは支給されるはずだから」
わたしは購買部のお姉さんに、白熊さんのスカートもらえるかどうか、たずねてみた。
白熊さんもスカート1枚もらえた。
それから、白熊さんを女子更衣室まで連れて行く。
「白熊さんは女子なんだから、ここで着替えてね」
「うん、メルシーボークー葉月さん」
白熊さんは、さっそくスカートに着替えてた。
「かわいい。めっちゃ似合ってる〜白熊さん」
「ほんと〜?!良かった〜」
☆
小学3年生まではロンドンに住んでた、うち。
4年生になって、パリに来た。
同じクラスに、日本人の女の子もいた。
髪の毛の長くて、ツヤツヤきらきらしてる女の子。
その子をひと目見て
「いいな〜、髪の毛きれいで!」
って思った。
その子の、うしろの席になった、うち。
パパは美術の先生。美術学校で美術を教えながら、自分でも絵を描いたりしてる。
ママはウェディングの仕事。ドレスを創ったり、結婚式のお手伝い。
ふたりとも日本人。ロンドンの美術学校の先生をしてたパパ。今回、パリの美術学校の先生になることになって、パリに来た。
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