CREEP UP TO UNKNOWN

海底の海月

海淵から空を目指した少女

プロローグ

ある町に紙芝居を子供たちに見せる旅人がやってきた

その旅人の正体が誰なのか、どんな人なのかは誰にも分からなかった

フードを被っていたため、顔を見ることもできなかった


子供たちが広場に集まり、紙芝居はまだかと急かしている

旅人はゆっくりと準備をして紙芝居の説明から始めた


「今日の紙芝居は、とある少女が海の上を目指して行くお話だよ

題名は、CREEP UP TO UNKNOWN」


「く、くりーぷ…​?」

子供たちが頭の上にハテナを出している

「とてもいいお話だから、最後まで聞いてね」

首を傾げながら考える子供たちに微笑んで、旅人は紙芝居を読み始めた





名も無き旅路、人知らぬ物語。

海の底より、空を目指した者。


その物語を、語りましょう。

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