生成AIを研究していたら異世界創造神を救った件

プロローグ

彼女は幼い頃から物語に憧れを抱いていた。将来は小説家になりたいと努力し、小学校の高学年では作文コンクールでも良い結果を残し、本当に物語を書くことが好きだった。

現実の世界では感じられない冒険や魔法の世界に心を奪われ、いつしか自分でもそんな世界を創り出したいと思うようになっていた。

静かな夜、月明かりが窓から差し込む部屋で、彼女はひとり机に向かっていた。手元には、まだ書きかけの原稿が広がっている。ペンを走らせる音だけが、静寂を破っていた。

ふと手を止め、窓の外を見つめた。星々が輝く夜空に、まるで古代の神話が蘇るかのような神秘的な光を感じた。心の奥底で、何かが目覚め意識を呑み込もうとしている。

それと同時に湧き出してくる誰かの記憶、「タクヤ！」それは彼女自身が紡いだ物語の主人公の名前だ

「この物語には、特別な力が宿っているのかも…」

彼女がそう呟くと、再びペンを取り、物語の続きを書き始めた。言葉が自然と流れ出し物語を紡いでゆく、まるで誰かに導かれているかのようだった。

時間が経つにつれ、意識は次第に何か大いなる力に呑み込まれていく。ペンが紙を滑る音が遠のき、周囲の光景がぼやけていく。最後に見たのは、収束していく光の中で、自分が何か大きな存在に変わっていく瞬間だった。

光に完全に呑み込まれ自我を失ったはずだったが光は消え机に突っ伏していた、そして呑み込まれた大いなる力の正体がわかった。

ミーナ、創造の女神、それが新しく与えられた私の名前と役割、そう理解した。

そして自分が創造した世界を女神ミーナとして導かなければならないことも・・・

「私の創造した世界を救わなければ」この夜、女神ミーナを宿した彼女はそう呟いた。

その呟きに反応する様に頭の中に誰かが訴えてくる。

『美紀！お願いどうかこの世界を救って』、『美紀！あなたならできる』