雷光踊

@AByC

第1話 湧くモノ

六畳、静かともとれるテレビの声。

瞬きをしたのは私か、それとも蛍光灯。

タイプする指が鼓動とリンクする。

静かにならないものかと、幾重にも考えを馳せらせら。

これも矛盾ですか?


外界はどこからなのか、所謂、五感というもので感じたモノなのか。

それか、心で感じたモノなのか。

そもそも外界とは存在するのか?本当に自己とは確立してるものか。


執筆とは言うが、ただプログラムに沿ったボタンを押し続けてラレツされたモノは文章ですか、そこに筆者の感情は見えますか、フォントが同じでも違う誰かなら。誰かがツラネればそれは全く違うモノとなりえるのでしょうか。


各々の自己が完璧に確立されているとして、それぞれの自己は私の意思を理解できるでしょうか。

否、他人は他人で誰かの意思を理解するなど不可能だ。それは解釈と呼ばれる。

解釈に至るまでのプロセスには必ず自分自身のバイアスが先行し、そのバイアスが情報の解凍をし、自己に浸透させるためにこれまでの人生や、経験、その時の精神状態から可能な限りの情報ネットワークを脳内に構築し、ピースを当てはめ繋ぎ合わせていく。

そして、答えを導き出す。


これも私なりの解釈でしかないのだ。


世の中には天才や秀才、凡、普通、馬鹿、阿呆等の形容、評価、区別する言葉が存在するが、結局のところそれぞれの自己が解釈に至るまでのプロセスの段数や組み合わせの違いによるものとしか私は言えないと思う。


今の所、私は何の脈略も無く、ただ思考した時にチェインしたワードを並べているだけ。

何かを伝えたいのに、上手く伝えられない。

もしかしたら何を伝えたいのかも分かっていない。強いては何も伝えるつもりなど毛頭ないのかもしれない。


だが、この内側から湧き出るナニカから私はずっと目が離せないでいる。


まるでこれが恋だと言うみたいに。

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