第18話 シバールの民

=====前回のぼうけん=====

 【ひれんのどうくつ】に向かったアルフとトリネコ。洞窟から放たれる強大な負のパワーが原因で、アルフはラフレシアに触れることすら叶わなかった。己の不甲斐なさを悔やむアルフを見て、トリネコは淡い恋心を抱き始めた。村に戻った2人はチョーロにより強引に引き離されそうになるが、トリネコはアルフとの別れを拒み、その胸に飛び込むのであった。(注:アルフ談)

=================



僕「ニコル!!みんな!!」


ニコル「もぉ~っ!!アルフ、探したんだよ!!何やってるんだよぉ!!」


ヌイーダ「そうよ。みんなにどれだけ迷惑かけたと思ってるの。謝りなさい。」


ジュード「マジでお前、勇者失格だぞ…って、そもそも最初から勇者の役目一切果たしてないけどな…」


僕「ご…ごめん…【ねとりのしょ】を探していたら、つい…」


ヨーボ「なんと!わしのために【ねとりのしょ】を探してくれたのか?」


僕「まぁ、見つけたことには見つけたんだけど…」




チョーロ「まて、そこの僧侶。いや、魔法使いか、いや賢者か…爺さんでなく若い方の」


ニコル「え、ボク?」


チョーロ「そうじゃ。おまえさんの着ている服、いや衣類…ローブ…はどこの服じゃ。わしらネバールの村の服とそっくりじゃの」


ニコル「あ、ほんとだぁ。ボクの故郷、シバールの民族衣装だよっ!ここに来る途中、シバールに寄ってきたんだぁ。」


チョーロ「なんと!!シバールの民であったか…古来、ネバールとシバールは深い友好関係にあったのじゃが、最近はめっきり交流が途絶えてった。おまえさん、ネバールとシバールの架け橋にならぬかの?」


ニコル「ええっ!」


トリネコ「あなた、シバールの民なのぉ…??うふっ。ウチ、シバールのたみの民族性がとっても大好きなの…顔もタイプ❤」


ニコル「ん?Mなの?ふふっ。気が合いそうだねぇ。ボクはニコル。キミは?」


トリネコ「ウチはトリネコ。ニコル様…ウチと一緒にこの村で暮らさない?」


僕「ええっ!!!」


ニコル「悪いけど、ボクは世に蔓延はびこ諸悪しょあく根源こんげん・魔王ホロボスの手下である四天王を倒す旅をしているんだ。だから、四天王を倒すまでは一緒には暮らせない…でも、旅の途中で時々キミの顔を見にきてあげる。それでもいい?」


僕「しれっと僕のセリフを…!!!」


トリネコ「…でも、ウチ、ニコル様と一緒にいたい…ウチも一緒に連れて行って?」


ニコル「ダメだよ。キミを危険にさらしていいのは冒険じゃなくて、ボク。ボクだけの特権だから。」


トリネコ「きゃっ…❤いやーん❤」


僕「おーい」


トリネコ「ニコル様、あなた達は【ねとりのしょ】を探しているのよね…?ウチ、ニコル様のお役に立てるなら、こんなもの全然惜しくない。はい、どうぞ。旅のお役に立てて。」


僕「嘘だろ」


トリネコ「あと……アルフ、ほら、【いたいようのゆびわ】返して」


僕「…???…ああ。」


トリネコ「ニコル様❤これ、実は念を送れる指輪なの…。ウチが【いたいようのゆびわ】をはめるから、ニコル様は【たいようのゆびわ】を持って行って…?これで念を送ってくれれば、ウチは痛みとともに、いつでもニコル様の愛を感じられるの…」


ニコル「あぁ、これね(笑)ふふっ、いいよ。」


僕「僕にはなんの説明もなかったが」


チョーロ「シバールの民、ニコルよ。このようにトリネコも歓迎しておる。わしらとしても、ぜひおぬしを我が村に迎えたい。今すぐには無理かもしれぬが、旅の途中にいつでもネバールに立ち寄ってくれ。」


◆◆◆


―フィールド―


僕「…」


ジュード「しっかしすげぇな。ニコルのおかげで、あっさりとねとりのしょが手に入った。これで冒険も楽勝だな。」


僕「…」


ヨーボ「さすがはニコルじゃの。」


僕「…」


ヌイーダ「…ニコルん、聞いてる?何やってるの?」


ニコル「え?いたいようのゆびわにちょっと念を…ふふっ。……さぁみんな!!ダーマシの神殿に戻るよぉ!!レッツ・ゴー♪♪」


ヌイーダ「ニコルん…。アンタってほんと、末恐ろしい子ね。」

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