第6話 家
「ただいま〜。」
「あら、おかえりなさい。」
キッチンから聞き慣れた声がする。
「ずいぶん遅かったわね。でもこんな時間に帰ってくるってことは、いつものね?」
「そそ。いつも通り実太に送ってもらった。」
「ま〜た迷惑かけて。そろそろ自分で帰ってきなさい。今度会ったとき実太君にはお礼言っとかないと。」
そうやって、ブツブツ言っているのは、私のお母さんの”小鳥遊優”である。なんでも、小鳥遊というのはお母さんの名字だとか。お父さんが猛烈に「小鳥遊がいい!」とプッシュしたのだとか。なんとも珍しいことである。
「あ、お風呂湧いてるし入っちゃっていいわよ〜。」
「りょうか〜い。」
(作者:お風呂シーンはカットですよ!※そのうち描くかもね笑)
「ふぅ〜。今日も今日とて、疲れましたなぁ〜。」
と、私は部屋のベット寝ながらで呟く。さっき、リビングで豚の生姜焼きを食べてきた。食べてすぐ寝ると牛になるって?あぁ〜聞こえな〜い、聞こえな〜い。
そんな調子で、スマホを1時間ほどいじっていると莉絵からメッセージが届く。莉絵とのメッセージのやり取りは友達の少ない私に取って、すごく貴重な暇つぶし手段なのである。
〜メッセージやり取り中…〜
《そうだ紗夜、また霧山君告白されたらしいよw》
《また〜?ホントみんな物好きだよね〜あんなやつのどこがいいんだか》
《いやいや、霧山君は魅力たっぷりだよ あんた近くにいすぎて気づかないだけでしょ》
《え〜?なわけw そーゆー莉絵は実太のこと好きなんだっけ?》
《嫌?私は別になんとも思ってないけど てか、わかってて言ってるでしょ たち悪〜》
《笑笑 そうだね、莉絵には他に好きな人おるもんね〜》
《あ〜何こいつ超ムカつくんですけど〜》
そんな感じのやり取りを20分ほど続けたあと、良い時間になったので私は寝ることにしたのだった。
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