エレメンタル アイドルズ

ワッフルEX

第1話 これは輝きの物語



スタッフが誰1人としていないステージ裏。ここには、私とPさんプロデューサーの2人だけ


今日は私のラストライブ。私がステージで輝ける最後の場。他のグループメンバーも、私の最後の輝きを観客席から見守ってくれている


「最後…ですね」


「ああ、そうだな」


質素な返答だが、それが可愛いい。胸の中の熱が、また1つ熱くなった気がした


この熱で私は輝いてきた。開始まで、まだ少し時間がある。胸の熱を、高鳴りを、より高めておきたい、


私はPさんの顔を見つめ、優しく微笑みながらこう聞いた


「私と初めてあった時のこと、覚えてますか?」


「…懐かしい、というほど昔のことではないな」


「そうですね。たった3年前の話…ですから」


この場所で、みんなと出会った。多くの希望を歌い与えて、多くの絶望を乗り越えてきた。私たち7人が最高に輝ける宝石となれた


それもこれも、Pさんが私を見つけてくれたのが始まりだったね。だからね、何度でも言うよ


「ありがとう」


私はステージに向かい歩き始める…


人は誰もが原石で、輝ける光を持っている


だけど、その色はバラバラで、自分の理想の輝きとは限らない


そうだとしても、本質はきっとそこじゃない。本当に重要なのは…「どんな輝きか?」ではなく「何のための輝きか?」なんだと思う



だから私は幸せだ


だから私は満たされている


この輝きは、私の輝き


世界の中心で夢を叶える…私の輝きの物語だ




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