第23話 下準備

「まずは、掃除だな」

「そうだね…」


まぁそれはそれは悲惨になっている現場に目を向ける。

テーブルは割れ、食器は散乱していた。

壁には何人かが磔になってるし、シャンデリアの上にもぶら下がっていた


「なんで、箸が壁に刺さってるんだ?」


そんな疑問を抱きつつ俺達は掃除を始めていった。


これは、奇跡に近かったのかもしれない…


部屋の中央にはDangerousと書かれた丸いボールがいくつもあり、

更にクラインの手にはライターらしきものがあった。


「この拠点なくなる一歩手前だったんじゃ…」


キュリオシティスペクターズの掟

其の一、酒は飲んでも飲まれるな



そしてやっと掃除が全部終わった頃、朝食が出てきた。


「皆さん、朝食ですよ~」 「やったー」

「今日の献立は、ご飯、あさりの味噌汁、豚の生姜焼きです」

「アサリなんてどこで手に入れたの?」

「市場に珍しく売ってました」 「へ〜」

「それじゃ、いただきます」

「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「いただきます」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」


そろって、朝食を食べ終わり、早速情報収集に出かけた。



「ここが、冒険者ギルドか」

早速中に入る。


「こんにちは、ここは冒険者ギルド、ツイヘリヤ支部です」

「こんにちは、依頼ってできます?」

「はい、どうぞこちらに」


中は、ザ、冒険者ギルドといった感じだ。

俺は受付の女の人に紙を渡される。


「ここに、依頼したい内容と報酬をお書き下さい」

「わかりました」


今回、ここに来た目的は依頼をしたいからだ。


依頼内容は盗賊をやっつけて欲しい

報酬は13億ゴールド

人数は無制限

3日後に決行


と、破格の報酬と誰でも参加していいと言うもの

これを出すと受付の人は引きつったような顔をしていたが受理してくれた。


「で、では、これでよろしいですか?」

「はい、北の門集合で私が案内します」

「それでは、3日後、お願いします」


最初の予定は完了

そのまま、ギルドの裏手に回り窓から2階に入る


「えーっと何か目ぼしい情報はっと」


資料を探し回ったところ、2つの資料に目が行った


「なになに、盗賊に聖女が襲われて、それを助けに行く軍か」


1つ目はアステリアを助けに行く軍が来るということだ

3日後に到着するということだ。


「まずいな、3日後って被ってるじゃないか」


最悪、軍とプレイヤー達が攻めてくることになる。


「あとは、食料も輸入しないと行けないってことか」


軍を動かすには多量の食料が必要になる。

輸入してくる馬車も叩かないとな


「それくらいかなって、え?」


ふと、机の棚からはみ出していた地図を見る


「これは地図か」


俺はその地図を持って別の用事を済ませにいく。



来たのは街の門から北に離れた元集落であった


「おーい順調か?」 「お疲れさま」 「できましたか?」

「おう、ちゃんと依頼できたぜ」

「それじゃあ、展開してくれ」 「おう」


クラインが装置を押すと簡易的な砦が構築される。


「これが、新作か」 「簡易型要塞設置器インスタントフォートレスだ」

「これをフェイクの盗賊の砦にするんだな」

「急ごしらえには上出来だろう」 「だな」

「まぁ、最終的には…うん」

「3日後頑張ろっか…」

「…うん」


そして現在の状況を知るため掲示板を開く


――――――――――――――――――――

第23話 下準備

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る