第13話 お前も盗賊にならないか(複数形)

「盗賊ギルドか」

「入ってみようよ」

「まて、そうゆうのはまず外から偵察をな

「早く入りな」

「…入るか」


俺達が店の前でウロチョロしていると店の中から腕に入れ墨を入れた

屈強そうな男が出てきた。


「最初に言わせてもらおう、お前ら人間じゃねえな」

「、な」

「え〜、なんでわかるの。」

「ここ、人は通れないようにできてるからな。」

「な、そんなことができるのか。」

「ここは名は盗賊ギルドとなっているが、本質は違う。」


「魔王軍だ」


「え、魔王軍っているの?」

「確か、このゲームは魔王を討伐するのが目標だったな。」

「そうそう、俺達は女神に呼ばれてやってきたって言う設定だったな。」

「そこが問題だ。」


「実はお前たちを呼んだのは邪神様だ。」


「え、そこから違うの。」

「邪神様はこの停滞した世界を発展させるためお前たちを呼んだのだ。」

「しかし、あの駄女神はあたかも自分が召喚したように介入しやがった。」

「え、そんな世界の真理っぽいものさらっと言っちゃっていいの?」

「お前たちは魔物だろう、この世界の人間は女神を信仰しているから、活動はしにくいだろう。どうだこの際魔王軍に入らないか。」

「え、いいの〜?」

「ちょっと待て」

「どうする?」


「一旦整理していいか。」

「おう。」

「まず、聞くからに女神が悪そうなやつなんだよ。」

「うん、あと魔王軍からスカウトが来てるよ。」

「入った方が良いんじゃないか?」

「でも、ちゃんと他のプレイヤーに敵対することになるよ。」

「もう20人くらいkillしてるくせに。」

「じゃあデメリットはないね。」

「決まったな。」


「魔王軍、入らせてもらう。」

「おう、じゃあ次は盗賊ギルドの説明だな。」

「え、なんか悪魔の契約みたいなものないの?」

「そんなもんねえよ、言うなら一種の集まりだからな」

「そうなのか。」


「じゃあ説明させてもらうぜ」

「盗賊ギルドは盗品等を安全に売りさばけるぜ」

「あと、色々やってるからいろんな支部を回ってくれ。」

「……」 「……」「それだけ?」

「それだけだ。」

「え〜、もうちょっと何かしらないの?」

「ここはそれ以外はないな、ほかは知らんが。」

「ほら帰れ帰れ」

「はいはい」

「おっと、説明し忘れていた、帰るときはこっちだ。」


そう言って男は店の裏手に行き、地下水道へ落ちる扉を開く。


「わぁ、それっぽ〜い。」

「じゃあな、てめえ等の運命に幸あれ、ってやつだ。」

「おう、じゃあな。」


そう言って俺達は、地下水道に降りる。


「あと、俺の名前はジャックだ。覚えてなくてもいいぞ。」

「そこは覚えとけ〜、とかだろ。」

「ガッハッハ」


豪快な笑いとともに扉は閉ざされる。


「じゃあ、帰るか。」

「うん!」 「おう」


俺達は拠点へ帰ることにした。



「いや~、疲れたね〜」

「あぁ、まさか魔王軍が出てくるとはな」

「そうだな、ってなんだ?」

「どうしたの?」

「俺達の拠点に明かりがついてる」

「ホントだ〜」

「警戒しろよ」


俺達は慎重に拠点に近づく、すると


「てりゃ!」

「うわ、なんだ⁉」

「とりゃ〜!」

「二人目⁉、ってスケルトン、とリビングアーマーじゃねえか」

「いけいけ!」 「「まって、まだ魔法の詠唱終わってない!」」

「待て!、どうしたんだお前ら?」

「えっ、話通じてる?」

「えっ?」



「すみませんでした!」

「いえいえ、あなた達も大変だったようで」

「どうしてここがわかったんですか?」

「それが…住めそうな洞穴を探していたらここに繋がる洞穴を見つけたんです」

「なるほど」

「俺達からも謝らせてください!」

「いえいえ、皆さんも境遇は同じでしょう」

「心配しなくていいよ〜僕たちも許可取って住んでるわけじゃないし」

「でもこれからどうしよう。私達全員が戦闘職ではないんですけど」

「そっか~どうしようか」

「…提案なんですけど」

「「「「「「「?」」」」」」」

「俺達と盗賊にならないか?」



―――――――――――――

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