#### 第四章: 新たな命

蒼牙と美羽が結婚してからしばらくの時が経っ


た。二人の間には強い絆があり、幸せに満ちた


日々を過ごしていたが、その幸せはさらに大き


なものへと成長していた。美羽のお腹は徐々に


膨らみ、二人は新しい命が宿っていることに胸


を膨らませていた。



ある穏やかな春の日、二人は神泉の社の庭で一


緒に過ごしていた。鳥のさえずりや、風が木々


を揺らす音が心地よく響く中、美羽は静かにお


腹を撫でながら微笑んでいた。


「この子が生まれたら、どんな生活になるんだ


ろうね…」


美羽はお腹に手を添え、穏やかに語りかけた。



蒼牙はそんな彼女を見つめ、優しく微笑んだ。


「僕たちの子だから、きっと元気で優しい子に


育つよ。美羽みたいに強くて、僕みたいに守る


力を持った子になるといいな。」


「守る力、か…。あなたのように立派な心を持


ってくれたら、私も安心だわ。」


美羽は蒼牙の言葉に優しく頷きながら、心の中


で新しい命への期待を膨らませていた。



蒼牙は彼女の手を取り、そっとキスをした。


「これからは、僕たちだけじゃなく、家族とし


てもっと強くなれる。君とこの子がいること


で、僕はさらに守りたいものが増えたよ。」


二人は幸せな未来を思い描きながら、静かにお


互いの手を握りしめていた。

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