子供の僕に恋は難しい

神谷優

子供の僕に恋は難しい





・君に恋をした


夏が終わり季節が変わる頃の


たくさんの恋人の中から1人を恋した話。


この時知った好きと言う気持ちは子供の僕には難しかった




・高校2年の秋。


リノという同級生の女の子からLINEがきた


『 優君初めまして☺️ マキちゃんから連絡先聞きました、よろしくお願いします🥺🤲 』


というLINEだった

この子からLINEが来るのは知っていた

中学の頃2年生と3年生で同じクラスで仲の良かった鈴木真希からあらかじめ報告を受けていたからだ。


こぉいう連絡はだいたい僕の事を気になっているとか、そういった類いだろう

だが僕はこの子に全く興味がない。

少し可愛いとは思うが、、、

この子の周りからの評価はかなり可愛いくて良い子であるといった感じらしい


そうなのか、、、

僕のタイプじゃないってだけなのかな

ブスではないと思う

人の感性はそれぞれだなと改めて思う

だけど僕は友達にB専だとカラカワれる事も多々あり、自分が周りの人と違うのかなとも思ったりする

皆がかわいいと思っている女の子に好かれているので、いい分ってことで!

まだ好きとは言われていないけれど

B専だと思われてるのも嫌なのでこの子からの連絡はちゃんと返す事にした

そんな気持ちがあり

リノと次の休みの日デートする事になった

展開が早いが高校生の恋愛なんてそんなもんだ

付き合って2週間で別れるなんてザラにある





・デート当日


夕方過ぎに新宿駅で待ち合わせをした

どうやら少し遅れているらしい

初デートで遅れるのはどうかなと思っていると


『 お待たせ〜 』


そう言って少し罰が悪そうな顔をしながらも

ひょこんっと僕の前に現れて、嫌いな黒の長い髪を揺らしながら元気に挨拶をしてきた


『 こんにちは 』


『 ごめん、待ったぁ〜?遅れてごめんね』


『 大丈夫!!今来たとこらだから 』


時間より前に着いていた事もあり今きたには少し無理がある程度待ったがわざわざそんな事言わない

それよりリノが僕の顔を見て挨拶してきたとき、

なんだろう、

やはり可愛くないという感想だった


え?こんな子だっけ?というような、

友達がかわいいと言っている理由がわからなかった


特に行く場所は決まらず、とりあえず大通りの方まで喋りながら歩いていると

対面で話をするのは初めてで、

なんだか良い子ではあるのかな?という印象を受けている


『 どこに行きます??』


そう聞くと、


『 お腹空いたぁ〜 』


もう、ランチの時間ということもあったので、ご飯を食べに行こうと思った。


『 じゃぁ適当にご飯屋さん入りますか!』


『 は〜い 』


行き先を繁華街にして足を進ませる。


『 あっここなんかどうかな??』


少し小洒落た個室のお店を見つけたので、提案してみる


『 美味しいそう^_^ここにしよー!!』


お店に入り、いろいろ注文をする、

食べ物は美味しく、話も弾む

リノの事は全く知らなかったが、少しずつ分かってきた、、

やはりとても良い人という事、とても優しく、人を支えるのが得意で、誰かに愛を注ぎたいタイプで

なによりリノ自身が幸せになりたいようだ



『 ご馳走様でした!』


出てきた物を全て食べ終えたので

そう言うと


『 美味しかったね^_^ 』


と、とても笑顔でそう言ってきたので、少し来てよかったと思った。

食べ終わったのでここを後にする


『 少し喋ってから帰らない??』


『 いいよ!』


繁華街から一本通りを超えた

人通りの比較的少ない公園にきた


帰る前に話をしたいと提案したのは理由がある

僕はリノを彼女にしようと思った

正直好きとかそぉいうのではない

彼女はたくさんいても損はない

現在5人彼女がいるので、1人くらい増えてもなんの問題もないと思った。


それに、周りの評価の高い子なので側に置いておきたいと思った。

というか、それが1番の理由かもしれない


隣にいる女性の評価は僕に対する評価と等しい物になるから

それら悪くないと感じる


『 リノ出会って日は浅いけど付き合わない?? 』


『 本気??』


『 本気だよ。』


平気で嘘をついた


『 彼女たくさんいそうだよ??』


当てられてしまっているので一瞬ビクッとしたがシラを切る。


『 リノだけだよ??だから付き合おう?? 』


『 うん。』


これで彼女になった

周りからは可愛くて性格のいい女の子の彼氏で、その子に相応しい男の子


この関係に愛を向かなくてもリノは愛を求めているし

僕に気があるのでリノからすれば幸せな事だな思ったら


そして次の休みの日、またデートする事になった


次の日学校でリノを見かける

目があって小さく手を振ってきた

なんだかいままでは思わなかったが少し可愛く感じた

そんな姿を見つけて近寄る


『 今日一緒に帰らない??』


そう誘ってみると


『 うん、いいよ!』


とても嬉しそうな顔をして了承を経た

そして一緒に帰ると、とても楽しかった

そうまたいつもとは違う感情がでてきた



別の高校と大学生の彼女が他に5彼人もいるので、毎日一緒には帰る時間はないので

それがなんだか少し寂しくなった


そして家に帰ってからも連絡を取る

ラインと電話、これは次の休みの日まで毎日続けた

やなり僕の気持ちが少し前とは違う事に気づく




・次の休日が訪れデート当日

今日は大切な事を伝えなければならない

けじめとして


昨日僕はリノ以外と付き合ってる女の子達に別れを告げた。


『 おっ、リノ 』


『 今日楽しみにしてたよ!』


『 僕もだ 』


今日は水族館にいく約束をしている。

待ち合わせは現地で、駅を出てすぐのところで待っていた。


『 ね、ね、優君はお魚好き?』


『 好きだよ!水族館とか大好きだし、動物園も好きだよ 』


『 じゃ次は動物園に行きたいな!いい?』


デート中なのに、デートの約束をしていて

幸せだ

水族館は一通り周り、イルカショーも満足で、満喫した


楽しかった。すごく


隣でずっと笑顔で魚を見て、イルカショーを見て喜んでいるリノにずっとドキドキしていた


このデートでは伝えたいことがある。

それを伝えるために、水族館を出てすぐにある海の見えるベンチに座る。


『 リノ!僕達って付き合ってるじゃん??』


『 うん 』


『 この前の告白なかった事にして? 』


『 え、、』


ものすごく悲しそうな顔をしているのが分かる

今にも泣き出しそうだ

これはリノのことが嫌いになったからではない


逆だ


本当に好きになってしまったが故の別れである

そして、やり直そうと思う

本当の気持ちで1から


『 改めて、付き合ってくれない??本当に好きになったんだ 』


そう、これを言ってしまったら好きでもないのに付き合っていたのか?そして誰にでも簡単に付き合おうという人なのか?軽い男なのか?と思われてしまう可能性がある


でも、それでもいい、本当の気持ちを知って欲しい


『 ちょっと考えさせて。』


失敗した、わざわざ別れる選択をとってしまった


けれど、それでもいいとさえ思う


これから大切にしていきたいから、ちゃんとした形で付き合うという儀式が欲しかった

男としてなんだかその方がいいような気がした


『 わかった。』



彼女の気持ちは

どうなんだろう

わからない






・たくさんのデートを重ねて、たくさんの連絡をして、リノをたくさん理解した

僕は最初とは違い、サバサバした感じとは遠く、デレデレしたいたと思う


あくる日からリノからの返信が遅くなる、次の休みにもデートの約束をしていていたが

前日に明日行けなくなったと言われた


やっぱりあの日がきっかけだろう。

最初は好きでもない気持ちで付き合っていたんだ、リノの気持ちが薄れてしまっても仕方ない

嘘をついていたのだから


大切に思っているのに、気持ちは伝わっていないのか??

僕が誰とでもそうしているからと思われているからなのか??

それが嫌なのか?


それとも

追い求めるのが好きな子なのか??








たくさんの色々な愛に囲まれてたって

結局

たった1つの大きい愛には勝てない。





*終わり










  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

子供の僕に恋は難しい 神谷優 @kamia_tenten

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

カクヨムを、もっと楽しもう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ