夢を持った少年と夢のある少女〜自転車競技で高みを目指す少年とその少年を支える少女の関係のその先〜

何でも博物館

エピローグ‐俺の日常‐

エピローグ‐1

皆さんから見た「夢のない人」とはどういった人が分類されるだろうか?

現実主義で面白みのない人、夢が曖昧すぎて理解しづらい人、ただ単純に目指す目標も将来の設計図のかけらもない人(……etc)が挙げられるのだろうと考えるが、今回は一番後者の「目標も将来の設計図のかけらもない人」が焦点。


少し長い話をするが、皆さんに目標はあるだろうか?

作者自身は「カクヨムで月20万稼ぎたいな〜〜」とか「売れっ子配信者になりたいな〜〜」といったものが具体的に上がるが、こういった目標が皆さんの頭の片隅の何処かにあるだろうか?

正直な話をすると目標があったほうが物事に没頭できるし、その目標を達成したときの達成感が大きくなるから、目標は持ったほうがいい。


しかし、今の世の中は目標を持たずに日々の生活を機械的に生活していく人もいる。


この話は目標を持たない少年が目標を持つ少女と出会って変わっていく話、にしたいと考える。

長い話にお付き合いしていただきたい、では本編へ行こう……

            

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                 本編

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俺には夢も、目標もない。

高校生なのに何もない、青春をちょろっと謳歌できたら良いな程度の目標しかない。

これは周りから見たなら悲しいかもしれない、でも俺はこれでいいと考える人間なのでちょうどよいと感じる。

こう見ると俺は変人なのかもしれないが、幼なじみも高校でできた共通の施工を持つ友人も理解してくれているのでしばらくはこの考え方で居よう。


そう考える俺は高松裕基、私立関西高校の1年生の至って平凡な生徒。

そんな俺の立ち振る舞いとか考え方はどうでも良いと考える人が多いのに俺のたち振る舞いとか生活を脅かす輩がいるので俺はそいつに一言物申したい。

だが、そいつに物申すと企画倒れが発生して哀れな人間に成り下がってしまい可哀想に思えてくるので物申すことはしないでおこうと思う。


そして俺の所属する関西高校では絶賛テスト期間中でクラス内は結構ピリついているが、俺はそんな状況を傍目にスマホをイジっている。

その理由は高校生にもなって目標とか夢がない状況というのはマズいのでその状況の打破のために少し前から目標や夢になりそうな情報を探し回っている。

しかし、俺みたいな特に能力もない……

体力やそこそこの運動神経の良さはあるが、今までどのスポーツにも触れてこなかった俺が高校1年生という時期からできるスポーツは少ない。

そのため動画配信サイトで参考になりそうな配信者さんの動画を見たり、様々な分野の動画を見た。

鉄道系、旅行系、ペット系、ブログ系、制作系、日常系など様々な分野を見たが、俺のような喋りのセンスも動画編集のセンスもない平凡な高校生が作った動画を見る人がいるかというといないと思うので動画配信者という線はない。

そこで次に思い浮かぶのがスポーツ選手になって競技をするということ。

もともと俺は冒頭に書いたとおり、運動もそこそこできるし体力もあるのでアリかなと考えたが、俺はスポーツは学校の体育くらいでしか触れてこなかった人間だ。

そんな人間が今からできるものは本当に限られてくる。

本当に勝負の世界に飛び込むことになるが、ボートレースや競馬といった公営競技の選手になって……というのも一瞬考えた。

しかし、俺みたいに少し運動ができて体力もそこそこある人間が競馬学校やボートレース養成所の狭き入口を狙うガチの人たちにやられる気がしたので公営競技の線は消えていった。

そんなことを脳内で振り返っていると昼休みの時間が終わり昼からの授業が始まるとのことなので俺もスマホをしまって授業に備えて準備を始めた……


昼からのダルい授業も終わり、現在ホームルーム中。

俺は眠気に負けて寝ているが、ホームルームで寝ている生徒も多いため日直も担任も手抜き気味で挑んでいる。

そして気づいたらホームルームが終わったため、帰ろうとするとクラスメイト兼幼なじみから声をかけられた。


「おう裕基!今からカラオケ行かんか?高村も来るで〜〜!」

元気よく声をかけてきた男は小学校からの付き合いのある高木太一という男だ。


……余談だがこいつは1年生ながら高校野球の名門校、関西高校の4番を背負っている。

こいつの実力は本物で入学後すぐに開催された夏の地方大会で15本塁打を放ち甲子園行きを確定させ、甲子園では13本塁打を放ってチームのベスト4入に最も貢献した男だから。


俺はカラオケに誘われたことと参加者を即時に理解して「行くわ」と返答して高木の後ろについて行った。

そうして学校から15分歩いた最寄りの駅前のカラオケで歌いまくった。

このようにして俺は高校生の日々を楽しんでいる。


そして歌いまくっていたら夜になっていたのでさっさと解散することにした俺達3人。

俺は高木と高村に「また明日、よろしく」と言ってから別れた。

明日は高木と高村が自宅に来て週末恒例の勉強会開催。

「明日が楽しみだ……」と考えながら俺はゆっくりと帰路に着き始めるのだった……

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