第17話 子作りしなくちゃダメだったんですか?

「ともかく付き合ったんやろ?もう彼女や?チューの1つくらいすればいいやんか?」


「ふざけんなよ?お前いらんこと言うなよ?」


「まぁまぁ。」


「まぁまぁ。じゃないんだよ!」


「りゅーも童貞ちゃうやん?キスくらいちょちょいのちょいやん?」


「人をヤリチンみたいに言わないで。俺の恋愛は全部純愛なんだよ。」


「じゃあキラリさんも純愛やん?」


「思いが重いんだよ!」


「ダジャレ?」


「言ってる場合か!アホ!」


「とりあえず任せとき!」


「ちょ、待て!アホ!」



「キラリさんはりゅーとしたいこととかあります?何でも叶えてくれますよ?何せいい男ですから。幼なじみからの保証つきですわ!」


「お前、だからいらんことをいう………」


「子作り」


「へ?」


「子作りかな。今すぐしたいことと言えば。」


「……………」


予想外の答えにドン引きの瑠々。


「私さっきも言ったけどもう27なのよね。やっぱり同期はみーんな恋愛で成功して赤ちゃん産んだり子育てで職場辞めたり休んだりしてるんだよ。私もそうなりたい!育休で……とか、うちの息子が、娘が………とか言いたい!だからしたいことは子作り、キスとかハグとかそんな甘いこと言ってる暇は無いの。私には。だから最優先は子作り、つまりはセックス、もちろんゴム無しで。それが私のしたいこと。」


「…………え~りゅーは………童貞じゃないから大丈夫………」


「大丈夫じゃないから!」


「わ、私がいると親の前でセックスするみたいなワケわからない感じになるから帰りますね。」


「ちょっと待て!お前!散々散らかした挙げ句帰んのか!」


「りゅー」


「何だよ?」


「次のマスコミ部の新聞は実録、禁断の恋、まさかまさかの学内でのチョメチョメって題名にするから。」


「俺指導されるわ!てか待て!逃げんな!2人にすんな!アホ!」


「あ、あとは若いお二人で………じゃあバイバイ!」


アイツ逃げるように去りやがった………

てか、マズイ。今振り返ってもマズイ。

この空間に怪物がいる。

いつ襲われてもおかしくない。

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