六話「マジで勘弁してほしいんだがッ!?」
なんかめっちゃ久しぶりだなコレ。えーと、なんだっけ?何してたっけ?ああ、そうだ!行くアテの無い俺、
俺が尾金の家に転がり込んでから一日経った。この一日がまた濃厚だった。尾金に連れまわされて、尾金のバイト先でめちゃくちゃバイトの面接させられた。尾金のヤツ、一体何個のバイト掛け持ちしてんだろ…。想像したくない。
結局、昨日は五つのバイト先で面接して三つが受かったから、年明けからバイト三昧になりそうだ。
「良かったね、アンタみたいなのでも雇ってもらえて。」
俺の顔を覗き込みながらニヤニヤと笑う尾金の顔をよく覚えている。
受かったバイト先では重労働をすることになりそうだから、と俺は運動を始めることにした。ゲーム本編でも、ある程度鍛えていないと受からないバイトがあった。だけど、俺は尾金の名前にあやかって受かったようなものだ。なら、よく鍛えておかないと地獄を見そうだ、と判断した。
とりあえず、ゲーム本編で主人公が行っていた筋トレのメニューでやってみよう。
ー2時間ほど腕立てやら腹筋やらを繰り返した後、ランニングをすることにした。驚いたことに根取の体は思っていたより疲労が出ていない。これならランニングもできそうだ、と判断した。
大晦日だからバイトは休みだと言う尾金に、帰ってくるのは夜になると思う、と話をしてから俺は外に出た。
ランニングをするコースはゲーム本編で主人公が使っていたコースにしよう。そうした方が迷わないだろうしな。
そうやって大晦日の暗い夜道を一人で走る。無心、とはいかなかったが、集中して走れたと思う。
「…おい。」
「なんでお前がこんな時間にこんな所にいる…?」
「…げっ!?」
振り返るとそこにいたのは、
エロゲのNTR男に転生したので攻略対象外のNPCを攻略してみようと思います。 是連人 @zleto
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