第23話 ステータス
僕たちは借りている家に戻ってきた。
部屋でのんびりとベッドに腰掛ける。
隣にはコルネットが座っている。
「僕も転移魔法使えるようになるかな?」
何気にコルネットに訊いてみた。
自分で転移魔法が使えれば便利だし、コルネットにお願いしなくてもいいからだ。
『えっ?』
コルネットはしばらく考え込んでいた。
『実はもう既に使えるんですよね…あえて伝えて無かったのですが、わたしがソウタにキスした時…無意識にエネルギーを流しちゃったみたいで…神の能力を受け取ってしまったみたいなんです』
「え?どういう事」
『えっと、つまりわたしの使える魔法が全部使えるって事ですよ』
はいいい?
女神さまとのキスはただでは済まなかったらしい。
『最初は気が付かなかったのですけど…ソウタのステータス見たらとんでもない事になってる事に最近気が付きまして…』
そう言ってコルネットは僕のステータスを見せてくれた。
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HP 10000
MP 99999
魔力∞
使用魔法 火魔法・水魔法・風魔法・土魔法・光魔法・闇魔法
など 全魔法使用可能 無詠唱使用可
*女神に愛されし者
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『生命力が一万になってるでしょ?人間は100くらいが普通なんですよ…わたしが、考えも無しにキスしちゃったせいでごめんなさい!前もって調べていれば…』
コルネットが平謝りをする。
「え…別にいいよ。もう終わった事だし。予想していなかったんでしょ?何か不都合があるとかじゃないし」
『えっと…多分、寿命が延びていると思います』
「寿命?」
長生きするってこと?
『千年は生きられるんじゃないでしょうか…不謹慎かもしれませんが、わたしはずっとソウタと一緒に居られるので嬉しいんですけどね』
そう言ってコルネットは苦笑いをした。
「ぶっ!」
せ、千年??
え?ええええ?
僕、人間辞めてないか?
「どうしたの?ソウタ」
リビングでぼーっとしているとフェミニアに声をかけられた。
「えっと…」
何て言ったらいいかわからない。
っていうか言える事かこれ?
「何か悩みがあったら聞くわよ?聞くだけだけど」
フェミニアは優しいな。
こんなに親切な人だっけ?
「言いたいけど…今は言えないかな…そのうち話すかも」
「そっか」
あまり訊いてこないのが逆に有難かった。
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