第38話 攻撃方法
「例えば、戦闘にあたって、武器を使って攻撃や防御するなら、それ見た人は不審に思わないですよね?」
「そうじゃな……正当な理由無しに武器を使って他人を攻撃したら不審じゃ。」
「でも、武器を使って襲ってくる相手に、護身のために、武器を使って応戦なら、傍から見てても正当な防衛にしか見えん。問題無いじゃろ。」
「ははは、それなら、武器を使う際の補助スキルが有れば、教えて下さい。」
「勿論、あるぞ。どんなナマクラを振り回しても、必ず両断するスキルなんてどうじゃ。」
必ず両断……それ…めっちゃ…
「良いっスね!!是非、お願いしまーす!」
「そしたら、どんな武器でもいいから、手に取ったら、まず刃の部分に光の粒子を綺麗に並べるイメージをするんじゃ」
「で、切るときに、その強化された刃渡りが接触した対象を切り分けて進むイメージを持つ……」
「それだけでいいんですか?」
「そうじゃなぁ……必ず切り分けることを意識するんじゃ。慣れてくれば、武器を振り回わすだけでもOKじゃ。切り分ける意思なく刃の付いた武器を振り回すことは無いからなぁ。」
「でもそれって…まさか…接触直前に粒子で出来た刃渡りをイメージさえすれば、振り回す物が木の枝でも、金属を切れるってことになるんじゃ……?」
「当然じゃ。楽勝じゃな。」
やっば!!
しかし、驚きの次に落胆に襲われた。
「あ…、でも…ダメなんじゃないかな……」
「そうじゃ、実際にはダメじゃ。そんなことしたら、カムフラージュにならん。」
仮にこの世界に物凄い剣豪が居て、そんな芸当が出来るのだとしても、そんな剣豪は有名なはず……
無名の俺がやってのけたら……カムフラージュどころか不審さを植え付けるようなものだ。
「そうじゃな~、お前さんがこのスキルを無難に使いこなすためには……」
「誰もがよく切れるって知っているような武器でも手に入れて、それを使う時にスキルを使うのがいいじゃろう。」
ちょ…おじいさん…良く切れるで有名な武器なんて、そもそも俺が強化する必要あるのか?
まぁ、例え話にツッコミを入れていても仕方ないか……
「了解です。よく切れる武器は後々用意するとして、まずはこのスキルを習得するように明日試してみます。」
「そうじゃな。体感を得た方が、今後の扱い方も具体的にイメージできるじゃろうからな。」
「でも‥…緊急事態なら、木の枝で何でも切りますよ。「必殺両断!クリティカルスラーッ、シュー!!」とか叫びながら。」
「がはは、それなら木の枝で両断する様を見ても、そのまま納得するヤツがおるじゃろうな。」
「でしょぉ~?」
「がははははは、あいつの言う通り、お前さん、本物かもな。」
それ、やっぱり褒めてないじゃん。
いや……
「そんなことよりも……」
「なんじゃ?他にはあるのか?」
「すいません。もう1つあります。」
「だから、なんじゃ?」
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