〜過去編業者〜

鷹嶺ルイ「ええ、良いですよ。取り引きを受け賜りましょう。」

「ただ、物々交換、こちらからの商品と致しましては、悪魔が作ったとされる世にも珍しい蛇入りの奇酒!これですね、何と年に一度しか出ないと言われる毒入りの蛇から取れた血清瀑上がりの一品!お酒は最良の薬とも言いますけど、これは特に其の効能が高いのです。今なら三割引、いえ、さめざめに鱶鰭、アラの部分ですね。これ、全部引き取りますので、其れで宜しければ。」

(と言っても私が田舎の観光で買って来たマムシ入りのお酒何ですけどね。)

マ「え?良いの〜こんな雑破なものしか無いけど。」

(フカヒレか〜。確かにサメから取れるって聞いた事はあるけど、まともなシェフは居るのか分からないし…ここは貰っておくか。何か珍しそうだし、るしあも喜ぶかな〜。)

鷹嶺ルイ「ええ、其れで、是非とも。」

「有難うございます!」

(やった。これで街では珍しい大きめのフカヒレが大量に仕入れられた。このまま方々に高値で売り捌いて、後はがっぽり稼いだお金で高みの見物と行きますか。ルンルンだなぁ…鷹嶺ルイだけに。)ブフッ

マ「?」

ル「あ、どうもこの度は。あ、そうですね。こちらの鱶鰭、じゃ無かった、この木の端材何か譲って貰えないでしょうか。」

何やら次の取引について考えているみたいで少々混乱しているのが分かる。其の隙を狙うつもりは無いが、軽く漬け込んでしまおう。

マ「え〜。別に良いけど〜。ただとは言わないよ。この辺の地図、出来れば大きめの奴ある?」

ル「あ〜其れでしたら、逆叉、ちょっとこの辺の地図、大きめの奴で、コピー取って来てくんない?あ、風間、今日はもうストーブの薪作んなくていいよ。ああ、この端材神秘があって良い?其れなら交渉材料になるかも…あ、少々お待ち下さい。」

色々と仲間が出て来た。

スンッ 臭っt!!

見るからに侍の格好をした風流な女性、風間と言った女性と、この臭いは、え?何かシャチの被り物してるんですけど、アレも怪異の一種なのか。風呂…この辺にあるのか分からないけど、ヤシの実に閂で穴を開けて作って雨水溜めるあのシャワー以外マリン達、浴びたこと無いけど、アレはいい匂いがしたなぁ…はっ。若しや入ってないお方が来ちゃったのか。

逆叉クロエ「地図持って来たよ〜。」

マ「ん〜?どれどれ?」

(成る程、この近くに丁度停められそうな海岸があるなぁ…あ、これ、街なんだ。寄り道は後にしておくか。へ〜。あ、この兎田建設っての聞いたことある。確か、成人式の時にぺこーらが言ってたな。何か海外に会社持ったって。ちょっくら行ってみるか。)

マリンは息を止めて地図を凝視した。

ル「あ〜。お客様〜。商品には満足頂けましたか。端材の方は持って行って宜しいでしょうか。」

マリンは地図を見ながら答える。

マ「ああ、沢山あるから気を付けてね。」

 

そうして当時、マリン一行は先ず、兎田建設を目指す事になったのだが、如何にも今回の件が気掛かりなので、サメが沢山取れる所と往復するつもりもあった。

 

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