エッセイ「ちょっと良い出来事に出会いたい」

木村れい

第1話 突然の青年 😀

 私の家の周辺はスーパー過疎地。私はスーパー難民なのだ。

 コンビニに毛の生えたようなスーパーしか近くにない。牛乳も豆腐もトマトもパンも選びたいではないか。


 そこで、車で15分。スーパーライフに行く。駐車場が狭いし道は一方通行が多いし、正直めんどくさい。

 しかし、生活の質の向上を目指すべく、ライフへ行くのだ。その買い物終わりの帰り道である。薄暗くなる前の夕暮れ時なのである。


 小道から大通りに出る信号で、一時停止のラインを前に僕は停止していた。その時だ。

 左側の花屋の前あたりか、どこから現れたのか、ストリート系っぽい服装のボサっとした頭の兄ちゃんが車の側面をコンコンと叩いた。

 めちゃくちゃ驚いた。車をコンコンされるなんて人生に於いてほぼ経験が無い。

 (ヤバい😱なんかしたかな。因縁つけられたら怖い)

 俺は青くなる。

 「は!?」

 と、ジェスチャーすると、彼は私の車の後ろ側を指さしたのである。

 (ん!?まさか何か潰した?いやいやまさか人身のわけねえし、障害物もないぞ!?)

 窓を開ける。キュイーン。

 「後ろ、開いてますよ。閉めていいですか?」

 がびーん。給油口が、開けっ放しだった〜〜!!!

 「あ、ありがとうございます!

すみませんですうぅぅ!!」


 めっちゃいい兄ちゃんやないかい。怖い兄ちゃんではないの。今時そういう人、親切な人いないのな〜。ありがとう。

 

 私、心温まりました。

 幸せ🫠

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