第2話 始まりの物語

ある晩のことである。

僕はコーヒー缶を片手に、月を見ていた。

「いい夜だ。」

満月が光り輝き、あたりを照らしている。

僕の名前は天月四郎。

刑事だ。といっても、花形の捜査一課やマル暴ではない。

表向きは情報収集係の八課とよばれる、ところの刑事である。

この世界にはデヴィーとよばれるヴィランたちがいる。

僕はそのヴィラン達の情報収集や書類整理をしている。

といっても大抵はお茶をのんだりしているだけの課だ。

なんであるのかはだれにもわからない。

ある日突然警視庁の警視総監が設立したらしい。

僕はもともとただの交番勤務だったが生活課で、精神をやみ、このかに所属した。

交番には、必ず八課というのがある。

精神を病んで、なにもできなくなったものが所属する課だ。そこでも療養できない場合、退職となる。


「はあ。」

僕はためいきをつく。


ほのかに息がしろくなる、

ここは公園で、ぼくはベンチに今すわっている。

夜のためひとは、だれもいない。

僕はことりとコーヒー缶をベンチに置く。

「今日もひまだったな。」

何もしない日常を振り返り僕はそういう。

「やっぱり辞表だそうかな。」

僕はポッケに入った封筒を取り出しながらつぶやく。でも全然その勇気もなかった。

警官を辞めたらなにになるのかもわからなかったし、一応まだ警官でいたかった。

僕が落ち込んでいると、後ろで何か音がする。

ズリィ

その音はなにかがはいべっているようなおとだ。

僕はふるかえる。

「なにかな。」

闇は深くなにもみえない。木が後ろにはあり、こかげとなっている。

「猫かな。」

僕は立ち上がる。

次の瞬間木陰の闇が起き上がり、何倍への大きさへとなる。

「しゃー」

それは芋虫のような化け物だった。

「デヴィザー!?」


みたこともないデヴィーだった。

急いでスマホで写真にとり、登録があるかどうかみる。

しかし、件数は0件

新たなデヴィーというしかなかった。

僕は普段から警官が携帯をゆるされている。

スマートガンを手に取る。デヴィザー用の麻酔銃だ。

二発で、眠らせることができる。一発なら麻痺だ。

僕はスマートガンを構えて、今にもこちらにきそうなデヴィーに焦点をあわせる。

デヴィザーが乗り出してきた直後、2回打つ。

速度はそんな早くなかった。二発的中。

「これでよし。」

僕が胸をなでおろしているのも束の間、大きな口をあけて、デヴィーがやってくる。

「きいてない!?」

初めての体験だった。

大体これで眠らせることができるからだ。

三発目を構えようとした瞬間、僕の視界が、デヴィーの口へと入る


「しまった。」


そして僕の意識はぶっつりときれた

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