読まれない暗号
天川裕司
読まれない暗号
タイトル:読まれない暗号
「そうね。それが良いかもね…」
女友達「そうだよ!そんな男に生涯捧げるなんてもったいないわよ!早く別れちゃいなよ!」
今日も友達に相談していた。
私の夫は今浮気している。
それもこれまでに何度も。
友達は早く別れろと言う。でも…
「まだちょっと愛してるところあるのよね。別れようと思っても…」
女友達「そんな男のどこを愛するって言うのよ!」
これまでの事を全部話してきたので、
友達も夫のひどさについてはよく解ってくれていた。
「ありがとう。でも私は私なりに、彼と別れる準備をするつもりよ」
女友達「準備?」
「うん。最後にもう1度だけ、彼を試したいと思ってるの。確認の意味も込めてね…」
女友達「え?それってどう言うこと?」
「じゃあね。そろそろ帰ってくるから」
女友達「あっ、ちょっと!」
電話を切った。
そして準備に入る。
夫が帰ってきた時、私は寝室で寝ていた。
夫「ただいま〜!…ってなんだよ、もう寝てんのかよ」
いつも通りにキッチンへ行き、テーブルの上を見る夫。
夫「ん、なんだこれ?」
見つけたようだ。私がさっき書いた暗号。
(暗号)
5-4 9-3 4-5 2-2 5-2
2-2 10-2 4-3 2-4 4-4
夫「……なんなんだよこれは?」
夫「はあ〜あ。今日も疲れたなぁ!よし、飯食って風呂入って寝るか」
気づく気づかないの前に、夫はそれを読まずに寝たようだ。
真面目に読んでいれば助かったかもしれないものを。
私のことには全く無関心な夫。
ここまでになってしまったか。
私を起こしもせずにそのまま寝てしまうなんて。
あれだけのことをして…。
夫が寝静まった頃、私はゆっくりベッドから出て
キッチンへ行き、刃物を持って
また夫の眠る寝室に帰ってきた。
動画はこちら(^^♪
https://www.youtube.com/watch?v=Jc9WBgRPNFA
読まれない暗号 天川裕司 @tenkawayuji
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