第17話 お姉ちゃんは無理があr
そしてお爺様とお父様が、仲が良いのか悪いのか早速口喧嘩を始めた中、お母様は俺を見つけるやいなやハグをして再会を喜び、そしてマリエルへ近況を聞いた後、俺の背後に隠れているスルーズを見つけて可愛い可愛いとデレた顔で話し始める。
「あ、その……えっと……は、初めましてっ」
「はい、初めましてっ! わたくしは息子であるロベルトの母親、サーシャよ。ロベルトの養子に入ったからわたくしは貴女のおばあちゃんになってしまうのだけれども、お姉ちゃんと呼んでくれてもいいわよ?」
「いや、流石にお姉ちゃんは無理があr──」
「ロベルトちゃん……?」
「いえ、何も無いです。お母さまはお美しく、見た目も若いので全然、その、スルーズのお姉ちゃんとしてもやっていけると思いますっ」
「流石私の息子、ロベルトちゃんねっ!! 見る目があるじゃないっ!!」
お母様は一度しゃがんでスルーズと目線の高さを同じにすると、自己紹介を始めるのだが、流石に『お姉ちゃん』と呼ばせようとするのは年齢的に無理があるのではなかろうか。
それを口にしたその時、お母様の方から今まで感じたことのない殺気を向けられた気がしたので『無理がある』と言い切る前に言葉を止めて、まだまだスルーズのお姉ちゃんとして通用すると答えると、先ほどまで感じていた殺気は嘘のように消え去り、満面の笑顔でお母様が俺の頭を撫でながら抱きついて来る。
もし、あのまま『無理がある』と言い切ってしまってたらどうなっていた事か……想像するだけでも恐ろしい……。
「お、お姉ちゃん……っ」
「あっらぁっ!! スルーズちゃんったらっ!! あぁーん、もう可愛すぎますっ!! お
そして、スルーズも本能的に悟ったのだろう。否定することなくそのままお姉ちゃん呼びを受け入れて、お母様へ『お姉ちゃん』と呼ぶと、お母様がスルーズを抱きしめてぐりぐりと頬を擦り合うではないか。
スルーズ自身はそれを鬱陶しいと感じつつも嬉しそうな表情をしているので嫌がっているという訳でもなさそうなのでお母様の好きなようにスキンシップをさせてあげるのであった。
「成程、ロベルトちゃんの考えを教えてくれてありがとう。確かに、ロベルトちゃんの言っている事も一理あるわね」
そしてその後、未だに口論しているお父様とお爺様をお母様と、友人とのランチというおしゃべり会から帰ってきたお婆様にい諫められ、そのままディナーへ移り食事を取りつつ俺が学園を退学する理由を話す
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