風が吹く夜

一閃

第1話

どこに居てもひとりなら

どこまで行ってもひとりなら

この悲しみを このやるせなさを 飲みこもうと決めた


前にも後ろにも横にも人はいて

言葉を交わす人もいる

それでも ひとりを感じるのなら…

心から信じてみたいと思った

裏切られたとて それは 内にある欲が「裏切られた」と言ってるだけ

優しさとか共感とか形も重さも不安定なモノに期待しただけのこと

だから もう誰も何も信じないと決めた

たとえ 心が泣いたとしても

ボクはボクをまっとうしようと決めたんだ

誰かを何かを信じられる日が来るまで

ボクはボクを信じてみるよ


こんなことを思いあぐねる夜は…たいてい強い風が吹く


まるで泣いて夜を越える人たちの 涙を吹きとばすかのようだ

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風が吹く夜 一閃 @tdngai1

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