常盤夢乃の団地暮らし!
いよ
第1話 人生は同じことの繰り返しでも
常盤夢乃は、地方の国立大学に通う女子大生で、大学2年生である。彼女は工学部の電気電子工学に所属し、その中でもトップクラスの成績を収めている結構な優等生である。夢乃は元々都内にある大学に進学する予定であったが、そこを落ちてこの片田舎の地方国立大学に後期で入学してきた。夢乃は幼い頃より勉強自体はそこまで好きでは無かったが、元々の地頭の良さと腐っても真面目な性格とが相まって、小中高とトップクラスに頭がよかった。また夢乃について他に特出すべき点を上げるとするならば、それは彼女の家庭事情が挙げられる。夢乃の両親は共に都内の大手銀行に勤めており、彼女はその両親の1人娘という事もあり、彼女は結構なお嬢様でもあった。夢乃の家は都内でも有数の高級住宅街にあり、彼女は幼い頃より優秀な両親の期待を一心に背負って生きてきた。そんな訳で彼女は側から見れば結構なお嬢様であった。しかし彼女はごく普通のお嬢様とは異なる点が一つだけあった。それは彼女の性格である。夢乃は小学5年生の頃より、塾の送り迎えの為に親から携帯電話を支給されていた。その為か夢乃は幼い頃よりインターネット文化にとても造詣が深く、他の同学年の子と比較してもどこかませて悟ったような一面も持っていた。彼女自体、親からの重たすぎる期待から一瞬だけでも逃げる為に、夜な夜なインターネットにこっそりとのめり込むようになっていた。
そんな訳で夢乃は、側から見れば、夏でも日傘に黒タイツで学校に登校するような華奢で可愛いお嬢様であったが、その内面はインターネット文化に浸りまくりの少しひねくれた「なかなかな性格」をしていた。しかし夢乃自体厄介ごとに巻き込まれるのは面倒なので、普段は周りにお嬢様っぽい感じで自然に振る舞っていた。
そんな感じにして、この「常盤夢乃」というひとりの女の子を中心とした物語が始まるのであった。
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