11話 マスクマン
以下瑠奈視点です
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土曜日の05:30、休日の朝っぱらです。
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━━━━━ということで今私は、未来ちゃんの部屋の前に居ます。何故かって?私が手に抱えてる物を見てください!…え?見えない?えーと…今私はカメラを持ってるんだけど…まぁ…なんというか…このカメラで未来ちゃんの寝顔を盗s…撮影するんです!
例の日以降毎日欠かさず
━━━━━とまあそんな感じで、未来ちゃんファンクラブのみんなのために写真集を配ろうかな…
…でもさすがに瞳の色がいきなり変わった時は…というか性別が変わった時もだけど、やっぱり心配したよ、うん。まあ可愛いからヨシ!…とは言えないなぁ…早く元に戻ればいいんだけどなー
でも…うーんこうやって丸まって寝てるところを見ると、うーん猫…みたいなんだよね。
◆
ということで
「ん…?どうしたの?」
「え?あ…、瑠奈、これ見て欲しいんだけど」
言われたようにスマホをまじまじと見てみると
『特集!!謎のマスクマン現る!』
「…?なにこれ?」
「あれ、昔瑠奈こういうの好きじゃなかった?マスクの下が有名人で盛り上がる!みたいな」
「…ん?まあ、うん好きだったけど…急にどしたの?」
「うーん…確証はないんだけどね、このマスクマンの首元見て欲しいんだけど…」
「首元?」
そう促されてマスクマンの首元に視線を移すと、そこには何処かで見たような犬のタトゥー…と言っても強面の犬とかそういう訳でも無く、柴犬…の中でも小さめの豆柴のタトゥー。
なんだけど、このタトゥー何処かで…あ!!
「未k…お兄ちゃん、これってお父さんの首に入ってた…やつだよね?」
「…!やっぱ瑠奈もそう思うよね?」
「うん。あれ、でも
「あー…それなんだけど、昨日の夜さ、瑠奈が寝た後電話があって、『今成田着いたから、明日の朝には家着くと思う』ってお父さんから来て…」
「…え、それだけ?ほぼ1年ぶりの電話なのに?」
「うーん…お父さん昔から口下手だから…」
「まぁ確かに…ん?でも待って、なんでマスクマンなんてやってんの?」
「…分かんない」
◆
という訳で、今は未来ちゃん、お母さんと3人でマスクマンの目撃情報のあった渋谷駅に来ています。
目的は言わずもがな、マスクマン(?)をしている疑惑の父なんだけど…
「お母さん、あれじゃない?ほら、あそこでうずくまってる…」
そう私が言いながら指を指した方向には、うずくまっているマスクマンと、その正面に立つ怒った様子の一人の若い女性、それを囲むようにできた人集り。
その人集りの中にはスマホを持って写真を撮る人や、
野次を飛ばす人、女性を宥める人、果てにはマスクマンの胸ぐらを掴む人…
まあ何やらマスクマンを中心に問題が起きてるみたいだけど…?
「そうね…あの人に何があったか聞いて見ましょうか」
そうお母さんは言うと、マスクマンを囲む人集りの中に居たスーツ姿の男性の元へと。
「え?あぁ、これか?このマスク付けた男がそこの女性に無理やり言いよったらしくてな?それに耐え兼ねたからーって往復ビンタしたんだよ。
当然騒ぎになって野次が集まって来て…おっと、ようやくアイツらがマスク剥ぎ取るらしいぞ?」
そうして取られたマスクの下にあったのは…
見慣れた顔…お父さんの顔だった。
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更新遅れて本当に申し訳ございません。
去年の残暑辺りに体調を拗らせてしまい、しばらく入院をしていて、去年の年末にようやく退院…といった形です。
遅れた分を取り返すよう精進して参ります。
皆様、あけましておめでとうございます!
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