陰キャが美少女なんかになれる訳が無い!
転倒虫
プロローグ
0話 変わらぬ日常
プロローグです
東京のある高校には不思議な噂がある
その話を僕が聞いたのは入学してまもない頃。
◆
「お兄ちゃん起きて!」
妹の
瑠奈はよく出来た妹だ。歳は1つしか離れていないのだが容姿端麗、スタイルもいい。おまけに凄く優しく、周囲の人々からは「天使」と称される程である。
それに比べて僕は顔は整っているものの、
お父さんは海外に出稼ぎに行っている為、年に1度程度しか家には帰ってこない。仕送りは送ってくれるが、ほぼ女手1つで僕達兄妹を育ててくれたお母さんには頭が上がらない。
着替えて朝食も食べ、顔を洗ったり寝癖を治したりして、ようやく学校に行く準備が出来た。靴を履いて外に出ようとした時、
「今日一緒に行かない?」
後ろから瑠奈が声を掛けてきた。
「ぇ、う、うん分かったよ」
大丈夫かな、変な声出てないかな…顔には出してないつもりだけど内心は冷や汗がやばかった。
◆
一緒に行くと言っても僕は2年、瑠奈は1年だから下駄箱が違う、校舎で軽く別れの挨拶を済ましてから教室に向かう。1番後ろの席に座ってからしばらくすると朝のホームルームが始まったので姿勢を正す。そのまま何事もなくホームルームが終わり、そのまま気づいたら一日が終わっていた。
◆
帰りの準備を終えて帰ろうと席を立とうとした時、廊下の方から声が聞こえてきた。僕を呼んでいる訳では無いのは分かっていたのだが、気になる話題だったので耳をすましてその声を聞いてみた。
「━━━そういえばよ、この学校の裏にある花壇で願い事祈ると願いが叶うって噂、知ってる?」
…あ!そういえば入学してからすぐ、この学校の噂について瑠奈から話されたっけ、うーん…今日も別に予定ないし、気になるからちょっと行ってみようかな。
◆
ここが噂になってた花壇かな?うーん…信じてはないけど祈るだけ祈ってみようかな。
『━━僕に友達をください!!!』
心の中でそう祈ってみる。信じてはないけど、、
用事を済ましたのでそのまま帰路に付く。
家に着いても特に用事など無いので、家事の手伝いをする。これでちょっとはお母さんの負担が少なくなればいいな…そんなことを思いながら。
晩御飯を食べたら眠くなってきた。
「明日は休日だし風呂は明日の朝でいいかな…」
独り言を呟きながら自分の部屋に向かう。
ベッドに横になったらそのまま眠ってしまった。
誤字脱字ありましたら指摘頂くと大変助かります!
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