芸術の秋、情熱の秋

 ガタンゴトンと列車に揺られる事かれこれ二時間。対面四人席ボックスシートから見える外の景色は、秋色に染まっていた。山間を進む列車は、ある街を目指している。


「おい、ゲロ不味ビーンズ知らない?」

 そう聞いてきたのは対面に座る男、名前はピーター・バロー。明るい茶色の髪と瞳を持った男で、黒ぶちの眼鏡が特徴的。目が悪いわけじゃなく、鼻の上に散ったそばかすが目立たないように掛けていると前に言っていた。えり付きのシャツに白いニットを着ている。秋らしい服だ。

 外の景色を眺めていた私は、視線をピーターにくれた。彼の周りにはトランクと絵の具、四号のキャンバス、筆、様々なお菓子が転がっている。


「当たり前だけど、それだけ散らかっていたら無くすよね」

「うるさいな。お喋りマシーンが」

「どっちの台詞だよ」


 そっぽを向いたピーターに苦笑しながら、私は色とりどりカラフルな山の景色をまた眺め始めた。


   1


 私達が目指している街では、毎年秋になると様々な『芸術家』達が集まって作品展示会を開くのだ。展示されるものは、芸術協会オータムに所属する名のある芸術家の作品たち。彫刻、絵画、陶磁器、針金、ガラス細工、木彫り、それ以外にも規定に沿った様々な芸術品が展示される。

 この画廊がろうに出ることが芸術家たちの憧れと言われるほど、大規模で大掛かりな祭典だ。

 勿論、私もこの画廊に出展するのが夢である。まあ、今回は出展するためではなく『お客さん』としてやって来たのだけど……


「どれぐらい有名な人が出るか」

「俺はマイナーなのを探す」

「うん、でも逸れないようにしないと」


 二人で話し合いながら、取り合えずこの画廊を超えた先にあるホテルを目指すことにした。

 チェックインを済ませて荷物を置いて来ると、さっそく二人で画廊に入る。基本入場料が無料なのは、一般的な美術館と違って作品の販売も行っているからだ。


 中に入ると、静かながらも人で溢れている。ここには貴族も居るんだろうなと思うと自然と背筋が伸びた。

 私は後ろでお団子にまとめた黒髪をそっと触ると、エプロンをピシッと伸ばして、いざ画廊に足を踏み入れた。


「何緊張してるんだ。ここに居るやつらより、あんたの方がよっぽど上手いだろ」

 ピーターの言葉に苦笑する。

「そんなことないよ。あと、普通に不敬だから口を謹んで」

「はいはい」


 ピーターは画家であり、私は彫刻師だった。それぞれ憧れの人がこの画廊に出展しているので、二人でゆっくり見て回りつつ、さっと会場内に目を走らせる。


「あっち、カルム・フォッセがいる」

「あそこには名画『青いモネ』を描いたサンヴィットがいるよ!」

「流石にすごいな……なぁ、サンヴィットちゃん抱けると思う?」

 その言葉にむせせた私は、思わずピーターの肩をドン! と叩いた。ピーターはすごく痛そうな顔をしながら、こちらをぎろりと睨む。思ったよりも大きな音が鳴って視線が集まってしまった。


「あんた、怪力なんだから気を付けろよ」

「ごご、ごめん」

「一体、どうしてそんな怪力で彫刻なんて繊細な事ができるだか」

「……その最悪な性格なのにタッチは可愛らしいピーターには言われたくないな」


 そう言った瞬間、ギロリと睨み返された。はは、怖すぎる。


 それから暫く楽しんだ私達は、それぞれどの作品にいくら賭けるか頭を付き合わせた。画廊では、芸術家たちが誰にどの作品を売るかを決める事ができる。

 例えばそれ相応の値段や、いつも購入してくれる人、逆に新規の人やどの人にどれを売るかは芸術家次第。まあ、基本的に芸術にはお金マネーがいる。だから高値で買ってくれる人に売るものだけど。

「サンヴィットちゃんの新作は絶対に欲しい」

「憧れの画家だもんね」

「うるさい。それよりあんたの憧れのクラメリは?」

「クラメリさんは今回出てなかったよ……まあ、無難に小ぶりな絵でも買っておこうかな」


 そう話し込んでいた時、ふと、私の元に一人の男がやって来た。

「すみません、彫刻師とお見受けしたのですが……」


 そちらを見ると、彫刻と見まがうほど美しい男がいた。彫刻に使う大理石よりも眩しい白髪はくはつに、赤橙色のスグリのような瞳。

 腕には青薔薇の意匠が凝られた腕輪がある。指輪も、首飾りも青色。服は白色の物に青と金があしらわれた美しいマント。

 背は高い。私よりも十センチは高いんじゃないかな。仕事上、物の大きさを測ることは得意だった。私に話しかけてきた男を見て、ピーターが眉をひそめる。


「あんた誰だ」

「名乗り忘れてましたね。オレはウラジーミル・エルブロッサムと言います」


 エルブロッサム……聞いたことがある。確か、芸術協会の中でも高い地位の人にエルブロッサム姓の芸術家がいた筈だ。


「協会のエルブロッサムは父ですよ」

 私の考えていることを見透かしたように、彼は微笑をたたえながら言う。まさか協会関係者だと思わなかった私は、改めて背筋を伸ばして、ご挨拶をする。


「はじめまして、私はチャロ・コランダ・パロッセオと言います」

 隣の不貞腐れたようなピーターにも笑顔で目配せすると、彼は不気味なものを見たような顔をしながら名前を名乗った。


「ピーター・バロー、画家だ」

「おや、貴方も芸術家でしたか」

「何か問題でも?」

「いえ」


 なんだか気が合わなそうな(ピーターが一方的に嫌っていそうな)二人に眉を下げつつ、気になったことを聞いてみる事にした。

「失礼ですが、なぜ私が彫刻師と?」

「ああ、そのエプロン、彫刻を掘ったときの粉が染み込んでいます。あとはエプロンに付けられたポケット、腰にあるポーチを見てですね」

「……観察力が優れた人だったみたいだ」

 おどけたように言うと、彼はくすくすと笑った。


「そんなことない。誰でも気づきますよ」

「そうですか? そうだな、私も一つ推理を。それだけ彫刻のことに詳しいのなら、貴方も彫刻に携わってる。指の皮が分厚そうだ。手のひらの傷、ノミで付けたのですか?」

「はは……バレバレですね」


 彼は恥ずかしそうに笑うと、右手を逆の手で隠した。悪いことを指摘したかもしれないと謝ろうとした瞬間、彼は「謝らないで」と言ってきた。やっぱり心を読んでいるような感覚を受ける。


「おいあんた」

「エルブロッサム卿、ね」

「エルなんたら、あんたも客としてここに来ているのか?」

 ピーターの口調の悪さは今に始まった事ではないが、流石にひやひやした私は彼の腕をどつく。それからぺこぺことエルブロッサム卿に頭を下げるが、彼は気にしてないように答えてくれた。


「いや、オレの作品は裏にあるのですよ」

「裏?」

「見ますか? オレの作品は規定外でこちらに出せなかったんですよ」


 話を聞けば、直前に出せなくなってしまったらしい。さらに、彼が私の憧れであるクラメリの弟子で、今回ははじめてクラメリの代わりに出す予定だった──と聞いたわたしは、一も二もなく頷いた。


   2


「……神だ」


 彼に連れて来られた先は、画廊の裏手にある建物。実はこの画廊を管理しているのはエルブロッサム家らしく、彼は慣れたように案内してくれた。

 そして連れて来られた先にあった大きな彫刻品。それを見た瞬間、私はその曇り空のような色をした瞳から涙を流した。


 彫刻には美しさがある。正解のない海のような世界を泳ぎ続ける彫刻師たちは、その美しさを求めて彫り続ける。

 私が探していたものはこれだったのだ、と思える彫刻だった。男の彫像だ。胸筋から腹までかけた線の美しさ、細かく、均等に彫られた大理石は滑らかな曲線を描いている。

 今まで様々な彫刻師の作品を見てきた。なんなら私の中の最高峰であるクラメリの作品なら、すべて見たと言っても過言ではないほど見てきた。


「……」

 言葉が出ないとはまさにこの事。後ろをそっと振り返れば、つまらなそうな顔をしたピーターと目が合う。


「うげぇ」

 ピーターが嫌そうな声を出す。そういうときは大抵、私の顔がおかしいとき。そっと顔に触れると熱くなっているのが分かる。

 私はよく分かっていなかったけれど、後々にピーターに聞いたら恋する乙女の顔をしていたらしい。それは大層気持ち悪かったとか。とろんと垂れた瞳、紅潮した頬、もごもごした口元。全てが気持ち悪かったと語られた。


「……結婚してくれないかな?」

 思わず、ついて出た言葉だった。慌てて口元を抑えるが遅い。


「それは彫刻と? オレと?」


 彼は不思議そうに聞いた。確かに、どちらか私も分からない。彼のことはよく知らない。でも、私がかのクラメリを好きになったように、芸術品だけでなく芸術家のことも好きになるかもしれない。

 何より、彼の作品をこれからもずっと見続けたい。


「結婚してくれ、お願いだ」

「……出会ってすぐに結婚はちょっと」

 当たり前の言葉に、私の頭はキリッと切り替えられた。そしてエルブロッサム卿の前に跪くと、その傷ついた方の手を取る。


「慕っております、エルブロッサム卿」

「……はは、こうきたか」

 彼は心底面白そうに笑うと、そっと屈んで私に耳打ちした。


「オレのことはウラジーミルと呼びなさい」

「は、はい! ウラジーミル様!」


 視線の端で、ピーターが気味の悪いものを見る顔をしていた。

 かくして、私はウラジーミルという神に近しい存在と出会ってしまったのだった。


   3


 時間も遅かったため、一度宿に戻ることになった。ピーターに引き摺られて宿に戻ると、私は熱されたようにウラジーミルのことを、否。ウラジーミルの作った彫刻のことを考える。


「かっこよかったなぁ……」

「気持ち悪いからやめろ」

「うるさい。いつも女の子宿に連れ込んでるくせに」

「今日は良いレディがいなかったから連れて来てない。ああでも、サンヴィットちゃんなら大歓迎なんだけどなぁ」


 彼の言葉こそ最低だなと思っていると、内線電話がジリリリリと音を立てた。ピーターが手に取る。話を聞けば、どうやら手紙が届いているらしい。


「届けに来るらしいぞ」

「……誰からの手紙かな」

「魔法学校の入学手続きだったりして」

「相変わらず映画に夢見すぎ」


 魔法学校ならフクロウが届けに来るでしょ、と言っていると手紙を持ったスタッフがやって来た。受け取った私は、その手紙をペーパーナイフで開封する。


「何が書いてある」

「ん、待って。ウラジーミルからだ」

「なんだよ……じゃあ俺には関係ないな」

「そうでもないかも」


 そう言って、私は手紙の一文を読み上げた。

「『オレとクラメリ師匠、それからサンヴィット画伯はお二人を歓迎する』だって」

「サンヴィットちゃんだって?」


 すぐにでも食いついたピーターは、私から手紙を奪い取った。そしてじっくり目を走らせると、次第に笑顔になっていく。

「サンヴィットちゃん抱けるチャンス!」

「ピーター……」


 そう言いつつ、私は身体をぷるぷると震えさせていた。だって、ウラジーミルがいるだけじゃない。ずっと憧れていたクラメリがいるのだ……

 私とピーターは顔を見合わせると、頷き合った。


「宿泊期間を延長しよう」

「そうだな」

「師匠にはどう言い訳する?」


 二人の師匠は熟年の夫婦であり、奥様が画家、旦那様が彫刻師をやっていた。

「憧れの人に会ってきたで通るだろ」

「それじゃ叱られるって。勉強してきました、と言わないと」

「芸術品を買うのは諦めるか?」

「怒られるもんね」


 その日は二人で作戦会議をして、そして数日後──約束の日がやって来た。


   4


 緊張の面持ちで画廊を訪れる。未だに展示会は開かれていて、表の方はとても賑やかだった。その一方で裏手は静かなものであり、そっと二人で様子を窺っただけでも沢山の警備員がいるのが分かる。


「コソ泥対策か」

「私達、疑われないよね」


 そう話しながら裏門のインターホンを押すと、暫くして若い男がやってきた。青色の髪を肩の上で切りそろえた男だ。瞳も切れ長な群青色だった。


「お客様ですね。私はボーナと言います」

「はじめまして、チャロ・コランダ・パロッセオです」

「ピーター・バローだ」


 言いながら、手紙を差し出す。エルブロッサム家の紋章が押された封蝋ふうろうを確認したボーナさんは、目を伏せながら私達を画廊裏にある邸内に案内した。


 邸内は綺麗に整えられていて、とても綺麗だ。廊下には名も知らぬ名画、骨董品が並べられており、ピカピカの大理石の床の上には青色の絨毯が敷かれている。青に由来するものが多いなと思いつつ、案内された部屋に入った。


「ごゆっくりどうぞ」

 ボーナさんはそう言って部屋を出た。


 部屋の中では微笑を湛えたウラジーミルが、二人の美女と話していた。

 一人は橙色の強い赤毛に、空色の瞳をした女性。幼らしい顔付だが、手を見れば今までの人生の苦労が垣間見える……見間違えるわけない。私の憧れである彫刻師、クラメリだった。

 そしてもう一人の女性。数日前に見かけた、黒髪に翡翠の瞳の背の低い方。くるくると跳ねた黒髪は耳の下で切り揃えられていて、そして今は、数日前と違って扇情せんじょう的なドレスを着ている。

 ピーターはその無いに等しい胸に視線を奪われていた。そう、彼女こそがピーターの憧れであるサンヴィットだったのだ。


「あらぁ、うふ。お客様が来たみたいよ。ウラジーミル」

 そう言ったのはサンヴィット。

 両手に花状態だったウラジーミルは、困ったような眉をしながらこちらを見た。ばつが悪そうな姿だったけど、私もピーターも憧れの人を前に震えていた。


「お久しぶりですね、

「……!!」

 名前で呼ばれて、一気に顔に熱が集まる。それから必然とウラジーミルの前に膝間づいてしまった。

「会いたかったです、ウラジーミル」

「オレもですよ、チャロ」


 運命の再開をしたような……そんな二人の隣では、ピーターが顔を真っ赤にしていた。

「サンヴィットちゃん……」

「あらぁ、そう呼んでくれるなんて嬉しい」

「これが素なの?」

「そうよぉ。ああ、ウラジーミルが言っていたわね、貴方、あたしを抱きたいみたいじゃない?」

「そうなんだ……」

 浮かれたような目でサンヴィットを見るピーター。今や私もピーターも浮かれた発情期のウサギだ。ピーターを見てみろ。哀れな事にこれから捕食されてしまうんだから。良かったね、と思いつつ私も浮かれた目でウラジーミルを見た。


「見てください、師匠。とても可愛らしいでしょう? オレの恋人です」

「こここ、恋人だなんて!」


 前回会った時はよく知りもしない人となんて……と言っていたのに。と思っていると、サンヴィットはピーターを連れて退出した。


「ちょっと部屋借りるわよぉ、ウラジーミル」

「はは、ごゆっくり」


 ウラジーミルからしたらいつもの事なんだろうか。私はごゆっくりと口にした彼から、改めてクラメリに向き直った。

 彼女は眉間にしわを寄せていたが、私を前にふっと笑う。

「……はじめまして、クラメリ様」

「はじめまして、チャロ。貴女のことは覚えているわ。私の作品を三番目に買ってくれた小さな女の子。確か、15ガナム。パンひとつ分の値段で買ったわね」

「……その節は本当にすみませんでした」

「いいのよ。あれも良い体験だったし」


 クラメリ様はとても大人な女性だった。当たり前だろう、私が子供の時から現役を続けているのだから。それからクラメリ様は、困ったように口を開く。


「貴女とウラジーミルが出会ったのは本当に意図せずだったの」

「……そういえば、ウラジーミルはどうして私と恋人なんて言ったのですか?」

 そりゃあ嬉しいけれど、と心底不思議そうに言えば、クラメリは顳顬こめかみを押さえながら言う。


「ウラジーミルったら、貴女のことを隅から隅まで調べたのよ」

「師匠! 言わない約束では!!」

「調べた?」

「この子、家の都合もあって人を詮索するのが好きで……貴女を探るうちに好きになってしまったみたい」

 それはなんとも……嬉しいやら嬉しくないやら。

「違うのです、チャロ。オレは危険な人物か調べないといけなくって」

「はは、それはそれで傷つく言葉だ」


 私が笑うと、ウラジーミルは頭を抱えた。それから、今度は彼が私に跪いた。

「端的に言いますと、オレも貴女の作品に惚れてしまったんだ」

「……本当に?」

「貴女の角ばった作品は、まさにオレの理想そのもの」


 そう言えば、私は憧れのクラメリ様と同じで角ばった作品を作ることが多い。そして彼がそういった作品に憧れているというのは、クラメリ様に師事している時点で分かり切ったような事だった。


「好きだ、貴女の作品が」

「……私も、ウラジーミルの作品が好きだ」


 私達はきらきらと目を輝かせて、そしてハグをした。それから熱いキスも。


「……感動的なシーンに悪いけど、惚れたのは作品なのよね?」

 不思議そうに言ったクラメリ様に、ウラジーミルと一緒に笑う。


「そんなの、あまり関係ないですよ」

「どちらが好きかなんて、分からないからな」


 二人はそう言ってから、また熱い熱いハグをした。


   5


 ガタンゴトンと列車に揺られる。あの街を出た私とピーターは、師匠夫婦の居る地元、カナメアを目指して走る列車に乗っていた。

 ピーターは相変わらず椅子の上を汚していて、でもその様子は行きとはちょっとだけ違う。

「ああ、サンヴィットちゃん……最高だった」

「夢を見せてもらったんだ?」

「付き合いはしなかったけどな」

「あれ、意外だ。お似合いの二人だと思ったのに」

「お互い、沢山の恋人が待っているし」


 そう言った彼は、悩まし気にサンヴィットから貰ったという四号の絵画を抱きしめていた。それじゃあ絵画が痛むだろ、というツッコミはせず、私は遠く離れていく恋人に思いを寄せた。


「……愛してる、か」


 私は小さくその言葉を呟くと、窓枠に肘をついた。

 秋の景色が流れていく。赤、黄、緑、茶の木々に付いた葉っぱたちはまるで恋模様を描いているように見えた。

 出会って数日で付き合うなんて、師匠は怒るだろうなと思いつつ。私はそっと笑みを溢す。


「愛してる、ウラジーミル……」

「何気持ち悪いこと言ってるんだよ」

「うるさい……帰ったら何が待ってると思う?」

「ババア師匠のシチューだな」

「私は説教だと思うよ」


 ここから始まるのは、ウラジーミルとチャロの遠距離恋愛。文通と年に一度の秋に行われる芸術家の祭典で会う二人は、互いの作品を見かけるたびに笑顔を浮かべるのだ。

 二人の名声が上がるのも近い未来の話。

 二人がを好きになるのも、もう少し時間が経ったあとの話だ。


   (完)


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集え、芸術家! 塩庭 匿 @toku_44

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