第26話 猫耳ハウスで⁉ 感謝のパーティー準備!
模擬戦の後、リリカとステラは猫耳メイド魔法大隊の隊長と副隊長に正式に任命された。アレクの計らいで、二人は住まいとして王宮内の客人用宿舎を、「猫耳ハウス」として提供されることになった。リリカとステラは感動と感謝の気持ちでいっぱいになった。
「まさか、こんな素敵な場所に住めるなんて思ってなかったよ」
リリカは広々としたリビングを見渡し、目を輝かせていた。ステラも窓から見える美しい庭を眺めながら微笑んだ。
「本当に、ありがたいわね。アレクや皆さんには感謝しないと」
そこで二人は感謝の気持ちを伝えるために、何かできないかと考え始めた。そして思いついたのは、「猫耳ハウス」で感謝のパーティーを開くことだった。
「パーティーを開いて、お世話になった皆さんを招待しようよ!」
リリカが提案すると、ステラもすぐに賛成した。
「それはいい考えね。アレクやエリオスやガレッド団長、それに六光の騎士たちも呼びましょう」
「メルヴィルさんやレオンさんを忘れちゃダメよ!」
ステラはリリカのアイデアに賛成し、二人でさっそくパーティーの準備を始めることにした。まずはアレクに相談し、日程と場所を決めることに。アレクは二人の提案を聞いて嬉しそうに笑った。
「それは素晴らしいアイデアだね。何かあれば協力するよ、素敵なパーティーにしよう」
そして猫耳ハウスの専属メイド、セルフィにも声をかけ手伝ってもらう事になった。
しかし、パーティーの準備は想像以上に大変なものだった。
「リリカ、これどうやって飾り付けるの?」
ステラが大きな花束を抱えてリビングに入ってきた。リリカはテーブルクロスのシワを伸ばしながら頭を悩ませていた。
「うーん、そこに飾ってもいいけど、ちょっと豪華すぎないかな?もう少しシンプルにした方がいいかも」
パーティーのアイデアを出すのは楽しかったが、実際の準備は細かいことが山ほどあった。装飾、料理のメニュー、ゲストへの案内など、やるべきことは山積みだった。そんな二人のもとに、頼もしい助っ人たちが現れた。
「お二人とも、大変そうですね。もしよろしければ、私もお手伝いさせていただきます」
護衛として付き添っていたレオンが、礼儀正しく頭を下げた。続いて現れたのは、エリオスだった。
「ボクも手伝うよ!こんなに楽しそうなこと、放っておけないからね!」
その頼もしい言葉に、リリカとステラはホッとした表情を浮かべた。
「ありがとう、みんな。本当に助かるわ」
こうしてリリカ、ステラ、エリオス、レオン、セルフィの五人体制でパーティーの準備がはじまった。
セルフィはレオンの知り合いらしく、レオンは顎で使われていた。
セルフィの命令?でレオンは招待状を届けるために王宮内を必死に走り回った。
「リリカ!、このライトの位置はこれで大丈夫?」
「いいね!エリオス。これで夜になったら庭もきれいになるよ!」
彼らは細かな調整をしながら、なんとか全体の準備を進めていった。しかし、時間は刻一刻と迫り、気づけば夜になっていた。猫耳ハウスは華やかに飾り付けられ、準備はほぼ整ったものの、全員がくたくたに疲れきっていた。
「やっと終わった……」
リリカは椅子に座り込み、深いため息をついた。ステラもその隣に腰を下ろし、肩を回しながら笑った。
「本当に大変だったわね。でも、これで明日は完璧なパーティーが開けるわ」
その時、セルフィが冷たい飲み物を持ってきてくれた。
「皆さん、お疲れ様でした。明日のために乾杯といきましょう」
彼女の言葉に全員が賛同し、軽い打ち上げをすることに。レオンが豪快に笑いながらグラスを掲げ、エリオスも楽しそうに同じくグラスを手にした。
「明日もこの調子で成功させよう!みんな、乾杯!」
グラスがカチンと音を立てて重なり、全員が達成感に満ちた笑顔を見せた。リリカとステラは改めて仲間たちの協力に感謝し、この猫耳ハウスが本当に自分たちの居場所になったことを感じていた。
「レオン、セルフィ、エリオス。本当にありがとう。みんながいてくれて、私たちも安心して準備できたよ」
リリカの言葉に、レオンは真剣な表情で応えた。
「こちらこそ、お二人のためにお手伝いできて光栄です。明日のパーティー、きっと成功すると思います」
ステラは、明日のパーティーに向けての意気込みを言葉にした。
「大隊長ステラがここに宣言します!楽しいパーティーになること間違いなし!。さあ、明日に備えてゆっくり休もう」
その言葉に全員が頷き、猫耳ハウスの静かな夜は打ち上げの笑い声で締めくくられた。リリカとステラは、新たな仲間たちと共に過ごすこの時間を大切にしながら、明日への期待を胸に抱いて眠りについた。
夜空には星が輝き、猫耳ハウスの明かりがその下で優しく揺れていた。彼女たちの新しい冒険はまだ始まったばかりであり、その道にはこれからも多くの仲間たちとの絆が待っていることだろう――。
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