全て完了!

「後、二人はどうしようかな?」


「あ、そういえば君が面接している間にアピールして来た人達がいるよ。ちょうど二人。」


「へぇ、物好きな子達もいるもんだね。」


「今回も面接するかい?」


「・・・・・・いや、その必要はないな。この2人なら面接しなくても問題ないだろう。・・・対面不可でも、ホロ一人いれば報告等は問題ないだろう。」


 ホロを面接したのは最高レアのEXっているのもあるが、あの万能さなら秘書など総括を任せる立場に置かないと勿体無いため、自分に報告してもらうのにすぐ発狂していられたら困るという理由があった。

 XRの二人は能力的に本体が発狂する可能性は低いと感じた為、面接する必要性はないと即断したのである。


「それにしても珍しい種から来たね。」


「・・・・・・確かにこの種は多くないな。」


 種名:世界樹ユグドラシル

 名 ミツクゥ・テング

 世界一の大きさを誇る大樹であり、その高さは100キロメートルを超えていた。

 その大樹が意思を持ち、人間の肉体を得たのがミツクゥである。上半身はほぼ全裸の女性だが、下半身は木と融合したような感じとなっている。

 大きくなりすぎた大樹の肉体を人間サイズの落とし込める為、栄養と力を大半失ったがそれでも叶えたい願いがあった。

 その結果、本来ならEX上位の実力がXRまで落ちてしまっていた。


 伸び代ならホロを超えていると感じれる素質を備えていた。

 この人も引く手数多のXRであり、次のXRもそうであった。


 種名:神泉しんせん

 名 ディープ・フラグイン

 元々はその世界の幾つかある聖域にあるごく普通の温泉だったが、聖獣や聖女が温泉を何代も、何十代も利用した事によって神聖さが湯に溶け込んだ事によって温泉自体が神聖になった事によって宿った温泉の聖霊である。

 温泉の効能は傷の治癒や腰痛などは勿論、肌艶や精神を安定させ清める作用すらあった。


 太によって削られた精神を取り戻すという意味では最適な仲間であった。

 本人もそれが分かっているのか、もう既にアピールの欄に精神鍛錬のメニューとして混浴という逆に精神をバグらせるのではないかと疑うメニューが書かれていた。

 コイツは自分が精神を削られることも勘定に入れているのかと不安になるが、発狂しても役立ちそうなので良いかと太は思った。


「これで全部決まったかな?」


「・・・そうだね。一通りは決まったよ。・・・・・・あぁ、これを言い忘れてた。君には僕の駒として僕の加護を与えているよ。街の発展具合やイベントの結果次第でより強力な加護にアップデートしていくから。頑張ってね。・・・隠し要素として君を応援している僕以外の神も加護を与えれるから。急に強くなったとか、いつの間にか新しい力が生まれたとか感じたら、加護を確認したら増えていると思うから。それも楽しんでね。」


「ここで言ったら隠し要素じゃなくないか?」


「隠し要素は加護自体じゃなくて、なんで付与応援されているかは分からないからところだからね。・・・急にやめられる可能性もあるから。僕以外の加護前提の作戦は建てない方が良いよ。」


「・・・・・・うん?なんかグラ以外の加護がもう付いているけど?」


「あぁ・・・それは君の前世からのファンか、何かの縁で与えている神だね。まぁ、有り難く受け取っておきな。」


 加護

 暴食の邪神グラの加護

 肉体に幾らでも栄養を溜め込む事が可能になり、それを回復、力の増強に変換する事ができる。食欲に負けることがなくなり、性欲と睡眠欲を食欲に変えて満たす事が可能になる。

 死神サーモンの加護

 即死攻撃の無効化、致命傷を受けても生きている時間が大幅に伸びる延命効果、自身の死を敏感に感じ取れるようになる。


「それじゃあ、僕の駒として頑張ってねーー!!」


「すぐに戻ってくるなんて無様な結果にならないように頑張るよ。」


「・・・・・・良かったのかい?太に会わなくて・・・」


「良いんだよ。俺は今後もアイツを影から見守って魂を回収する。・・・それが俺の仕事だ。」


「加護なんて与えて心配してしているくせに相変わらずのめんどくさい奴・・・サーモンなんて太から呼ばれていた名前を気に入って改名したくせによく言うよ。」


 太を転生させた後、虚空に向けて話し出したグラに返す声が聞こえて来たその声は悲しみと嬉しさが混じっている事に長年の友であるグラは気がついていた。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る