第2話

 過去編  


 これはまだお兄ちゃんの妹になる前の話


 私とお姉ちゃんは学校で虐められていた。


 私達は親から虐待を受けて、全身に痣があった。


 だから、みんなからキモがられて話しかられないで、一方的に悪口だけを言われていた。


 そんな時、彼が私の近くに来てくれた。


 「なんで、君さっきからこっちのことを見てくるのよ!」


そんなに私達のことが気持ち悪い?嫌ならみなければいいじゃん


「よ・・・よくさぁ、そのぉかっこいいとか言われない?」


「かっこいい??何を言ってるの?」


そんなこと言われてことなかった


「の・・・のぉ、のぉ・・・」


「何を言ってるのよ、ほんとさっきから」


「ラストかっこよかったんだよね。あのアニメ」


「アニメ?だから何をさっきから言ってるの!!」


「のぉ!!のぉ、のぉ、のアニメが好きで、その春ちゃんが余りにもその人に似てたから」


「はぁー、アンタ何を言ってるのよ!!それにこの痣をかっこいいって言われても、私は女の子だし、なにも嬉しくない!!」


「いいじゃん!!可愛いとも思うよ!!」


「可愛いって、そんな・・・可愛いわけない!!私が可愛いなんて、思わない。最低だよ、こんな傷」


「ず・・・スマイルは可愛いよ」


「はぁ??」


「は・・・ハイパー前にね。」


「ハイパー前??」


「え、っとね、その少し前に春ちゃんの顔が可愛いなって思ったから」

 

「はぁーーーじゃ、傷関係ないじゃん!!」


「・・・」


「何か言ってよ!」


これが私とお兄ちゃんの出会いだった。

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