第2話 帰り道①

美咲 「おはよー真、ねぇ昨日の世界の隅々まで行ってきます観た?」

真 「う、うん観たよ。面白かったね」

美咲 「だよね、だよね。」

真 「まさか、あそこで、、、」

美咲 「あっK君じゃんおはよー、昨日の〜〜」

美咲は2年経った今でも朝来てああやってみんなに話しかけている。

別に文句がある訳じゃないがまだ喋ってたじゃん!!といつも思ってしまう。

でもいいんだ、僕には放課後素晴らしい時間があるから。

キーンコーンカーンコーン、キーンコーンカーコーン

美咲「真、帰ろ〜」

真 「うん、帰ろ」

そう家が近い。だから美咲が来てからほぼ毎日一緒に帰っている。僕の家は周りに友達の家がなくとても不憫に感じていたがそのツキが回ってきたのだと思う。

美咲「雨、降りそうだね」

真 「そうだね」

やっぱり雨が降った。

僕らは急いで近くの小屋に雨宿りしに行った。

美咲 「濡れちゃったね」

真 「うん、明日2人共風邪かもね」

美咲 「なにそれ笑」

その後珍しく沈黙が続いた。

美咲 「私ね、夢があるんだ」

真 「ユニバの年間パス買うとか?」

美咲 「それもいいね笑」「ちょっと近いのかもしれないけど私、自由になりたい。なんか具体的じゃなくてアホっぽいのかもしれないけど」

真 「ううん、そんなことないその夢大事にしよう。俺も協力するよ」

美咲 「ありがと」「真はなにかないの夢?」

真 「公務員になりたい!」

美咲 「真らしい私も協力するよ笑」

僕はこの時の美咲の言葉の真意を捉えることができてなかったんだとあの日起きた出来事から察した。


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