勇者が見逃した悪党が支配する国
少し復活したエアコン
第1話
この国はずっと、奴らに支配をされていた。
酷い暴力、恥辱、強制的な徴収・・・
地獄のような国だった。
だが、この国に希望がやって来た。
俺達は救われて、感動し、今まで耐え来た瞬間が報われたと思った。
だが、
「俺は、復讐だけしても何も変わらない」
勇者達は、そう言って俺達に同情し、奴等を軽くボコしたあと出て行った。
奴等は勇者の前では反省したつもりだったが、奴らが出て行った瞬間この国は元通り、いや希望すら失ってより最悪になった。
俺のお姉ちゃんも奴らに連れて行かれた。
その後、お姉ちゃんは自殺したとそれを聞いて絶望する俺を見に来るために、わざわざ俺の元にやって来たのだ。
悔しかった。殺してやりたかった。でも俺にはやり返す力なんてないし、お姉ちゃんは俺の為に犠牲になったのに、俺が行ったら意味がない。
そして、ある日奴らの会話が聞こえた。
どうやら、世界は平和になったらしい。
勇者は魔王を倒して、脅威がなくなった。さらに勇者様は同じパーティーの幼馴染と姫様と結婚することになった。
おかしい・・・こんなの、おかしい。
奴らは英雄じゃない。ただ、ただ自分達の快楽を発散して来たクズだ。きっと俺達だけじゃない、
こうやって勇者がただボコして、酷い目に会って来た国は・・・
「許せない、自分達だけ・・・力を最大限使って・・・勝手な正義をかざして」
・・・殺す。いつか、殺す。
これは勇者に対するただの逆恨みじゃない
生きる人の価値観を必死さを舐め、優越に浸るクズへの反撃だ。
_____________
そして、幼馴染である春を捕えにきた。
春「いやだ。私は優と、いたい!!ゆう!!」
「黙れ!!お前らのような村の連中は俺たちの道具なんだから!!」
俺は何もできないまま今度は幼馴染まで取られようとしている。
どうする、俺はこのまま何も出来ないのか・・・
優は悔しくてただ泣いていた
「そこの、ボーヤごめんね。お姉ちゃんも取られて幼馴染まで、あー、かわいそう!」
春「優、優!!」
そうだよ。奴らの言う通りだ。俺はお姉ちゃんまで取られて、幼馴染まで取られる・・・
俺は何がしたいんだ。心だけ・・・復讐だけ考えて、何も力がないじゃないか・・・
クソクソ、理不尽だ。俺は頑張った。あれから厳しい修行だってした。だけど勇者や奴らのゴミパーティーのように強いスキルは手に入らなかった。
「・・・くそぉ、くそぉー!」
優は何も道具もスキルもなく取りつく。だが相手は大人で簡単に振り切られる。
「優!!」
「気持ち悪い、さわんな、ガキが!!」
「くそぉ、くそぉ。」
優は痛みで立ち上がれない、ガッツも心も振り絞ってるのに、現実は気持ちだけじゃ、どうにもならない。
「じゃあな、ガキ、折角だからお前の体実験に」
春は、目を瞑り、優は死を覚悟する時間もなく、その瞬間が
「はぁ?」
「え、」
来ることはなく、死んだのは幼馴染わ捕まえようとしていたクズで
「よかった。ヒールエクスト」
目の前には知らない人がいた。
俺も春も状況が理解できなかった。
「あ、ありが」
「ごめん、少しここで待っててね。ちょっとバリア貼るから!!いい絶対動かないでね」
その人は俺の感謝を聞かないで、俺と春の周りにシールドを貼った。
そして、直ぐに去った
春「はぁ、はぁ、よく分からないけど、」
優「うんうん、俺たち助かったんだ。よかったよかった。」
俺は生きてることそして春も無事だったことを感動して、抱きしめて涙を流し続けた。
________
その後、シールドが貼られていたお陰であのあと、奴等の仲間に見つかり、春を連れて行こうとするがバリアで守られた。
そして、遠くから声が聞こえてくる。
春「ねぇ、何が起きてるの」
優「わからない」
春「・・・あの人誰なんだろう?」
優「わからないよ。」
そして、またしばらくしたら助けてくれた人が帰ってきた。
バリアを解いてそして、
「ふー、偉いね。ここで待ってくれたんだ」
春「あ、あの助けてくれてありがとうございます」
優「ありがとうございます。」
「うん、感謝出来て偉いよ。」
恩人は笑顔でそう言ってくれた。
春「あのぉ、それで先程は何を」
優「・・・」
そう言うと彼はまた笑顔を見せて
「実はね、俺は勇者」
その瞬間、2人は一気に警戒し、特に優は殺意が増えていた。
「のことが、大嫌いで、」
「え、」「あの」
「俺も元勇者パーティーだったんだけど、同じ転生者でね、まぁこうして」
生首
驚いたが、それは恐怖じゃなくて
「やつが、殺さなかった悪党を殺して回ってるんだ。ごめんねさっきは、説明もなしに、一刻も早くみんなを助けたかったから。」
春は泣いた。俺もなんか、心の底から晴れる気持ちと喜びと、色んな気持ちがあった。
気づいたら、会ったばかりのこの人に春と一緒に泣きながら、抱きついて
「ありがとうございます。」
「ありがとう。ありがとう」
感謝を伝え続けた。
お兄さんは優しく抱き返して
「よく耐えた。よく耐えた」
そう言って褒めてくれた。
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