飴細工

社会不適合

第1話  飴細工

錆びた孤独に爪を立て

月と交わした盃は

砂利と涎の味がした


いくら意匠を凝らそうと

いくら蛇足を枯らそうと

私の命は飴細工

味も飾りも色も形も

やがては消えて

なくなって

最後は何も残せない。


あなたが王に

あるいは神に

行く末全になろうとも

私は民に

もしくは駒に

いずれは骸になる定

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