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@erhngi
第1話
女はミュージカルに行く予定だったが台風で行けなかった。
男「それなら俺がミュージカルになるよ」
ことの発端は女がデートに遅刻してきたことだ。女が申し訳なさそうに謝ると
男「むにゃむにゃ、もう食べられないよ」
女「もう!男ったらまた郵便局の前で寝てる!恥ずかしいからやめてって昨日いったのに!」
女は男の頬を思い切りビンタした。
男はまだ眠たそうな顔でゆっくりと立ち上がった。郵便局の前で寝ていたのは昨日ではなく一昨日だったのたが今それを指摘すると何倍にもなって帰って来そうだ。
女「ねぇ、お前、蚊に刺されてるよ」
男「本当だ」
男は自慢の筋肉にぐっと力を入れた
女「ダメよ、そんなことをしたら」
男「そう、ストローは抜けなくなる」
その瞬間、蚊はパッと膨らんで
そしてあっという間に破裂した。
「結構酷いことするのね」
「でも、俺のそういう所に惚れた。そうだろ?」
女は返す言葉を思い付かなかった
それからあっという間に15年が過ぎた。
?「蚊が殺られたか」
?「あぁ、しかし蚊は我等の中でも一番下。何の問題もない」
謎の男はワインを片手にモニターを観ながら不気味な笑みをもう一人の男に向けた。
極限状態を過ごしたカップルは結ばれ安くなるという。この二人も例外では無かった。
翌日女が買ってきた検査薬で妊娠が判明、半年後には第一子の男の子が誕生した。
男「この子の名前はなんにしようか?」
女「そうね、私達が付き合うきっかけになったのは蚊だから蚊ってのはどうかしら」
男「それはいい考えだね。でもそのままだと直接的過ぎるから蚊→カ→ちから。なんてどうだろう?」
女「ちから…あなたはやっぱり短絡的ね。でもそういう所が好きよ。せっかくなら名前の通り力強く生きて欲しいわね」
二人の願いを込められ沢山の愛を受けた力は20年後握力150を超える怪力をもつ成人になった。
力は有り余る握力を活かして数学の教師になっていた。生徒からも慕われ4年に1度開催される数学チャンピオンシップにも推薦されていた。
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