第2話 月を見上げた冒険者は・・・

魔物狩りを終え、皆が寝静まった頃、当番の戦士と賢者が、焚き火を前にして語っていた。


「賢者よ。魔物は一体何処か来るんだ、幾ら倒しても減らないじゃないか。」


「減る事はないよ、魔物は魔王が作りだして、ダンジョンから 幾つも這い出てくるらしいからな。」


「へぇ!一体魔王は、何処に居るんだよ。」


「さぁね。過去の文献には、魔王は魔城に居たらしいが、真偽の方は判らない。魔城の場所すら断定出来ないらしいからな。」


戦士は、空を見上げながら「案外、あの月に居たりしてな?」と 空に浮かぶ赤い月を笑いながら指差していた。


その頃、「坊や、早く寝ないと魔人が狩りに来るよ。」と母親が微笑みながら、坊やを寝かしている。


「うん!早くしないとね。あの青い月から来るんだよね。」

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る