第2話 転校生の来襲!漆黒の堕天使たちと未知の暴君
学園の静かな朝、予期せぬ展開が待っていた。新たな転校生が登場するという噂が立ち、その瞬間、学園内はわくわくした期待と好奇心に包まれていた。彼の名前は山神ジンザ。噂では、彼は異世界から来たような人物で、何かとんでもない秘密を抱えているらしいとのことだ。
その日の放課後、教室の扉が開かれると、そこには一人の男が立っていた。彼の姿はどこか異世界から来たような、不思議な魅力を放っている。彼は一歩一歩、まるで異次元から歩み出てきたかのように堂々と進む。その白髪と赤い瞳が印象的で、まさに異彩を放っていた。
「山神ジンザ、ただいま到着!」
彼が教室に入ると、全員の視線が一斉に集まった。ジンザは不安な面持ちで教室を見渡し、困惑しながらも堂々としていた。そんな中、レオンとカイは同時に立ち上がり、ジンザに向かってまるで運命の糸に引き寄せられるかのように近づいていった。
「おおっ、貴様が新たな転校生か?」
レオンが真剣な顔でジンザに話しかける。その目の奥には、未知の力に対する興奮と期待が輝いていた。
「はじめまして、転校生様。私の名は漆黒の堕天使、レオンだ。」
「おい、レオン、そんなに興奮しないで。こっちも挨拶しなきゃな。」
カイもレオンの隣に立ち、自己紹介を始める。「私は漆黒の堕天使、カイ。以後よろしく頼む。」
ジンザは二人の熱烈な歓迎に驚きながらも、彼らの口ぶりに困惑の色を隠せない。「なんだこいつら…?」
その後、ジンザはクラスメイトたちと挨拶を交わし、ようやく落ち着きを取り戻す。しかし、その平穏もつかの間、レオンとカイはジンザに対してあらゆる質問を投げかけ始めた。
「君、異世界から来たのか?」
「その瞳の色、何か特別な力を秘めているのか?」
ジンザは少し困りながらも、ゆっくりと答える。「いえ、特に異世界から来たわけではなく、普通の転校生です。ただ、少し変わった趣味があるだけで…」
その言葉を聞いたレオンとカイは、お互いに目を見合わせ、さらに興奮を隠せなくなった。「変わった趣味?それがどんなものか、ぜひ教えてもらいたい!」
その夜、ジンザは学園内でレオンとカイに連れられて、校舎の裏手にある古びた倉庫に案内されることになった。倉庫には、レオンとカイが自らの「戦場」として使っている場所があり、そこでは時折、奇妙な儀式や戦いが行われていた。
「ここが我々の『戦場』だ。君もその一部になってもらうことになるだろう。」
レオンが真剣な顔で言うと、カイもそれに続いた。「そうだ、ここでは君も我々の『堕天使戦』に巻き込まれるかもしれない。」
ジンザはその言葉にさらに困惑しながらも、倉庫の中をじっと見つめる。「えっと、これから何が始まるんですか?」
その瞬間、レオンとカイは一斉に構えを取り、倉庫の中にあるダンボールを指さしながら叫んだ。「敵はあのダンボールの中にいる!君も一緒に戦おう!」
ジンザは思わず呆れながらも、その場の雰囲気に引き込まれていく。ダンボールの中には何も入っていないように見えるが、レオンとカイは真剣な顔でその「敵」を探し回っていた。ジンザも次第にその奇妙な光景に巻き込まれ、彼自身も一緒にダンボールの中を探し始める。
「ここに…敵がいるはずだ!」
レオンが叫びながらダンボールをひっくり返し、カイもそれに続いて必死に探す。その様子にジンザは苦笑いを浮かべながらも、どこか楽しそうな気持ちを抱えていた。
「なんで俺がこんなことを…」
ジンザは半ば諦めながらも、レオンとカイの奇妙な行動に付き合うしかなかった。
その後、数十分の探索の末に、レオンとカイは「敵」を見つけたと喜び合い、ジンザもその楽しさに引き込まれていく。結果的に、ダンボールの中に入っていたのはただの古い書類であり、戦いはあっけなく終了した。
「さぁ、これで一勝だな。次はどこで戦おうか。」
レオンが勝利のポーズを取り、カイもそれに続いて笑顔を見せる。
ジンザはその光景を見ながら、困惑と笑いの入り混じった複雑な気持ちを抱えていた。「こんなことが日常なのか…」
その後、三人は倉庫を後にし、学園の外に出る。ジンザはその奇妙な体験にまだ驚きを隠せないまま、レオンとカイと別れの挨拶を交わす。
「今日は本当にお疲れさまでした。」
ジンザが笑顔で言うと、レオンとカイも同じように笑い返す。「こちらこそ、面白い一日だった。」
その日、ジンザは学園生活がどれほど非日常的であるかを実感し、レオンとカイの独特な友情に巻き込まれていくことになった。彼自身もその変わった世界に少しずつ溶け込んでいく中で、これからの学園生活がどれほど面白くなるのかを期待し始めるのだった。
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