第2話 悪役奴隷商人
「へへへ、姐さんが今日の最高額落札者でさあ! また頼みますぜ!」
「うっ……」
下卑た笑顔を浮かべながら小太りの中年が、ボロを着た少女──奴隷の少女の首輪に繋がった鎖を俺に手渡してくる。
特徴的なプラチナブロンドの髪と蒼い瞳に、人形のように整った顔、そして年の頃にしては発育がよく起伏に富んだ体。
この鎖に繋がった奴隷の少女には見覚えがある。
というよりも先ほどまでモニターの中で見ていた『DQNファンタジー』のヒロイン──シルヴィだ。
今はどうやら俺はシルヴィを奴隷として購入して、それを受け取っているようだ。
状況が読めない。
先ほどまで俺は自宅の机に座って『DQNファンタジー』のリメイクをプレイしていたはずだ。
こんな非現実な光景の中にはいなかった。
一体何がと思い、周りを確認すると自分が上半身黒網タイツのタンクトップにジーパンルックの格好していることに気づいた。
これは確か『DQNファンタジー』のヒロインをいびる悪役奴隷商人ゴーダの格好のはずだ。
ヒロインを奴隷として購入し、今現在ゴーダの格好をしているこの状況。
流石の俺にも察しがついた。
俺はゴーダになり、『DQNファンタジー』の世界に存在している。
最近流行りの異世界転生とやらにこんなのがあったがまさにそれと同じ状態になっている。
「あの」
それを証明するように困惑しながらこちらを見上げるシルヴィアの透き通った瞳にはゴーダのトレードマークであるピエロメイクの顔が映っていた。
とんでもないことになってしまったな。
───
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