第21話 どうする大蔵武道


個人的に1番好きな話しです。

世の中はで成り立っている…しみじみ……


ーーーーーーーーーー


「どうするって?どーもしねーよ。世の中なるようになるんだよ。なんつったけ?あれ?沖縄の言葉」

「あ~シンクロナイサ~でしょ」

「そ~それ?いや少し違うな?ナンクルシーサーだろ」

「「「………」」」

 武道と美幸みーちゃんのちょい間抜け脱線会話に呆れる武蔵涼子麻衣美幸の姉


「ナンクルナイサーよね」

「「そ~それ!!」」

「さすが麻衣ちゃん」「さすが麻衣姉まいねぇ


「それで武道、結論なるようになるでいいんだな?」

 父 武蔵の念押しに

「いいのよそれで。私は大歓迎だわ。美幸みーちゃんに続いて麻衣ちゃんまで武道のお嫁さんになってくれるなんて、可愛い娘が一気に2人も増えるのよ♡」

 ノリノリの母 涼子


「ああ美幸みいの前で言うのも何だが麻衣姉まいねぇの事も愛情目線あいしてるで見てるから」


「かーー愛情目線と来たもんだ。そんな歯の浮くような台詞、俺も使ってみたいよww」


「あらあなた。銀座NO.1の姫香ひめかさんに言ってるんじゃなくて。それとも六本木の美花みかさんかしら?」


「ぶ、ぶ、武道。父さんはこれから総理官邸で大事な打合にげるせがある。麻衣さんの御実家にも直接挨拶に伺うんだぞ。じゃあにげるってくる。」


「あなた、気をつけて行ってらっしゃい。あ~そう言えば錦糸町の亜季アキママから御礼の御手紙頂いたわよニッコリ」


「 ど、どうして ( ̄▽ ̄;) 」


「2店舗目の開店祝いにお花送ったのよ。大輪胡蝶蘭70輪5本立を10鉢。

 中御門なかみかどの立札にしたから私宛に礼状書いたのかしら?気が利くお方ね。

(株)大蔵道場立札にすれば良かったわねフフフ。」


「「「「………」」」」


 大汗をかき肩を落としながら部屋をでる大蔵武蔵。

 涼子の圧倒的強者感に武道・美幸・麻衣の3人

『『『この人にだけは絶体逆らっちゃいけない』』』生存本能がそう告げていた。


 **********


「武道くん♡ありがとう」

「おめでとうまいちゃん。みいも嬉しいよ」

「みいもありがとう。後から押し掛け女房みたいでゴメンね」

「え~そんな事ないよ~。まいちゃんの方が4年も前にどー君と知り合ってるんだし。」


 武道と美幸は学生結婚で入籍済み。

 日本は民法732条により重婚は違法。抜け道として大蔵武蔵武道の父が麻衣と養子縁組をした。

 それをすることで実の親子と法律上全く同じ関係が成立し、苗字も大蔵となり財産分与権利も生じる。


 大蔵家族になるには武道との養子縁組みでも法的に問題ないのだが、「まだ学生だから俺の娘で構わんだろ」と理解涼子の圧力wある武蔵の一言で大蔵麻衣の誕生となった。


「麻衣ちゃ~ん今日から戸籍上でも親子よ」

 大輪の胡蝶蘭70輪5本立100鉢が溢れかえる500㎡の大蔵家リビングで、女帝涼子と抱き合う大蔵麻衣。


「お母さん凄い数ですね胡蝶蘭(^-^;)」


「麻衣ちゃんのお父さんが養子縁組祝いに買ってくれたのよ」


「えっ!!福島の実家からですか?」


「違うわよ~武蔵さんも麻衣ちゃんの父親でしょ~」


「あっ!!なるほど」


「そうよ~あの人ったらコピーで増やそうとしてたから、私の娘のお祝いにギフトを使うつもりなのってゴミを見る目で睨んだのよww」


「……(汗)」


「そしたら大慌てで日比谷花○に連絡してたわ。優しい父さんね」


「は、はいそうですね…」


 天下の大蔵家6代目当主・大蔵武蔵も女帝涼子には絶体逆らえないんだね……


 何はともあれ重婚問題も抜け道で無事解決。

 武道と麻衣、戸籍上は夫婦ではなく(姉弟)だが2人の子供は大蔵姓。武蔵・涼子の孫で武道・麻衣の子として相続等の権利も何ら変わらない。

〈重婚の抜け道〉中々どうして便利だなぁ~うらやま…作者も経済力あれば妄想ですm(_ _)m


 ********** 


 大蔵本社ビルB棟28F 2801号室 150㎡の3LDK

 麻衣が御世話になった部屋。

「4年間ありがとうございました。

 この部屋があったから大学を逃げ出し研究に没頭する環境を得て量産化に成功しました。

 今日から私は新しい家で大蔵武道の妻として大蔵麻衣の人生を歩んで行きます。

 少しだけ寂しいけど、この部屋のこと一生わすれま……」


「ハイ!!ストップ!!別れの雰囲気出してるとこ悪いけどさ、明日からも研究室として使うんだよねB棟2801号室の麻衣ちゃん」

「も~、どー君たら!!新しい人生の始まりには別れのシーンが欠かせないのよ。」


「ハイハイ分かったから、そろそろ外に出てよ。貰った図面通りにリニューアルするからさ、つっても一瞬だけどねw」


 玄関から外に出る麻衣

「はいお願いします。やり直しも出きるのよね?」

「ああ何回でも自由自在っす。ホイっと」

 

 バイーーーーーン

『全面リニューアル終了しました。

 マスター確認お願いだっちゅーの』


「…パイレーツかよ…懐かしい…浅田ちゃん元気かな?つーかさぁ、こないだから随分と人間っぽくなってねぇーか?」


『上級神序列2位マスターのパワーで進化してますだっちゅーの』


「…ボキャブラな……」


 ***年代的に武道くん知らないねYouTubeって事でm(_ _)m***


「ねえ何1人でブツブツ言ってるのパイレーツ?それより入ってもいい?」


「おお~どーぞ、麻衣の図面通りにリニューアルしたけど確認宜しく」


「わぁ~すご~い最新型ガラスチューブオーブン」

「麻衣の仕事にいる?」


「直接的にはう~んだけど減圧で回転加熱ができるから、熱過敏物質なんかに便利なのよね。

 新分野ってさぁ~何が役立つか誰にも分かんないもん。」

「そんなもんか?上級神ギフト脳オフってると麻衣の研究内容は難解すぎる。」


「ふふふ、旦那様に難解って言われると嬉しい♡

 あっこれ超音波モーター懐かしいなぁ~。

 超音波振動の摩擦力に夢中になってご飯食べるのも忘れてね、母さんに怒られたのw

 でも新型光子エネルギーに辿り着いたのも、結局はそんな地道な研究実験の積み重ねなのよ。」

「ふ~ん。怒られたっていつ頃?」

「小学校4年…」

「…いるんだな天才って」


 ーーーーーーーーーー


【大蔵 涼子りょうこ46歳】

 旧姓 中御門なかみかど 涼子

 13家と呼ばれた公家の子孫で、著名な先祖として戦国大名・今川義元と

その母親で中御門家出身の 寿桂尼じゅけいにがいる。

 切れ者で名高い戦国1の才媛

寿桂尼の生まれ変わりと呼ばれ、東○大学工学部 航○○宙工学科首席卒業。


 その天才的頭脳を(株)大蔵軍需工業は学生時代から注目。同大学出身OB社員による熱心なスカウト活動の末に見事射止めた。武蔵と婚姻後もキャリアを重ね、現在専務取締役を勤めている。

 工学概論・特に電気電子工学に置いて世界的権威を持っている人物。


 毎年3月14日静岡市にある龍雲寺の寿桂尼墓参は幼少期より欠かさず行っている。

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