第12話 ブドー・フォン・トヨス7世帝国皇帝陛下①
トヨス帝国歴170年11月
午前9時の皇帝陛下執務室にて
「・・・・・と言う事だ」
「いや、どーゆー事?」
「だから譲位すると何度も言っておるだろ。」
「いやいやいや皇帝陛下。私はまだ18歳のピチピチメンズです」
「自分でピチピチって言う奴がおるか。ほれさっさとそこにサインしろ。ほれほれ」
「だーかーらーほれほれって、譲位ってそんな軽いもんじゃ無いでしょう」
皇帝執務室にて父親ムサーシ皇帝陛下がブドーに迫る。宰相立会のもと譲位をすると言い出した。
まだ学生で卒業迄2年残してるブドーは当然断る。
沈黙を守る宰相。(今ここ)
「陛下その話はまた次の機会にでも。
最低限、閣議決定は必要でしょう。
それに今日はトヨス帝国空軍部隊設立の最終打合せが控えております。
空軍元帥の重責を賜った我は、本日から帝都4ヵ所・帝国領20ヵ所に空軍基地を作らねばなりません。
配備するドローンも2種類 隠密偵察機・攻撃爆撃機・それを製作する軍事工場、もっとも重要な中央管制塔等。学園には年内休学届けを提出し激務を勤める覚悟。今譲位の話をされても到底無理!!では失礼します。」
「分かった。
閣議決定すれば文句は無いのだな。
宰相今週中に閣議を行う旨全閣僚に伝えよ、勅命である。」
「な!!勅命とは…直ぐに手配致します。では御免」
宰相が早足で執務室を後にした。
2人だけになった部屋で
「閣僚や帝国議会が反対したら勅令を出すけどなw」
「勅令!!って…何をそこまで急がれます?」
「ほう何時まで惚けるつもりだw
ソーレーン大陸ロシプ王国の事、知らないとでも思ってるのかw」
「うっ(;>_<;)な~ん~の~こと?」
「コラッ橫を向くなw余の影は優秀なのだぞw」
「はあー参りました。空軍の備えが整った時点で、父上に相談するつもりでした。」
「うむ、それは構わんがロシプ国王軍は何時仕掛けてくるつもりだ?」
「気配探知だと赤色の深みと数は爆発寸前。それを王国1の切れ者コザック大将軍が雪解けまで待てと留めてます。でも他の3将軍は今にも雪崩れ込みたい気配濃厚。
ロシプ11世国王が病で倒れている現状、あの領土拡大欲に取り憑かれた第1王子では1週間以内かと」
「そこまで早いか…で対策は?」
「ソーレーン大陸に面するコートー大陸北側に5空軍基地を設置。現存のエリーモ海軍港隣に新たな軍港を築きます。」
「期間はどれくらいだ?」
「お昼ごはんはゆっくり食べたいので、昼休憩2時間含め17:30終了予定です。」
「……」
「今日はノー残業デーなので。」
「……」
ブドーの答えにムサーシは虚ろな目をしながら思考停止した。
**********
「よしと、空軍基地はこんなもんだろ」
沖縄の在日米軍・嘉手納基地。
極東最大の空軍基地とまったく同じものを、上級神レベルにグレードアップしたビッ君で取り寄せた。
隠密偵察機1機・攻撃爆撃機20機(AD2500年・未来無人ドローン兵器)
すかさず次の場所に空軍兵を伴い、銀河系内瞬間移動後コピーにて基地・兵器を配備する。
帝国空軍部隊の兵士達は、前もって取り寄せていた嘉手納基地で1ヶ月の訓練を終えている。
1ヵ所20分僅か100分の所要時間で空軍基地5ヵ所を完成…空軍部隊も配置完了という神業。
あっ!!上級神でしたねブドーさんw確か人間辞めたんだよwww
取り寄せた叙々苑の焼肉を全空軍兵士に振る舞い(基地5ヵ所銀河系瞬間移動w)
ブドーは自室にてお昼寝付き2時間のランチタイム。
「殿下、食堂で召し上がるべきかと。ハフハフ」
「固いこと言うな。元々戻りは夜の予定だったし、美味いだろ叙々苑の焼肉」
「「もぐもぐもぐもぐ」」
「それとこれとはハフハフ話が別ですゴックン」
「お前達3人と食べるランチは俺にとって、癒される時間なんだがな」
ブドーの言葉に顔を真っ赤に染める綺麗系姉さんサナと見習いのミナ、モモ。しかし焼肉が止まらないメイド3人。
「「「もぐもぐもぐもぐ」」」
特選タン塩・特選カルビ・特選ロース・特選サーロイン
特選4兄弟ちゃ~ら🎶
箸休めのキムチと叙々苑サラダ
そしてお待ちかね叙々苑錦糸町南口店で武道時代に大好物だった
「じゃーん、特選シャトーブリアンだー」
メイド3人は焼けた極上最高級肉を白米と共に頬張り昇天したw
「あららシャトーブリアンの美味さは刺激が強すぎたかw」
空軍兵士達には出さなかった極上肉。
「舌があれ覚えると他の肉が食えなくなるからな。兵士達には戦前に士気を高めるために出すかな」
絶賛昇天中の3人に回復魔法をかけ「じゃあエリーモ海軍基地まで行ってくる」
「「「行ってらっしゃいませ殿下!!!」」」
美味しい物を食べ元気になるのは異世界も日本も変わらない。
軍事行動や内政に支障が出るため、ブドーの瞬間移動と物資建造物等の取り寄せコピー能力は宮廷内・軍部に公表している。
「「「おおーーーすっすごーい」」」
帝国海軍第2エリーモ部隊50,000人は絶叫。涙を流しながらブドーを拝む兵士も多数いる。
アメリカ最大のノーフォーク海軍基地を召還し、エリーモ岬海岸地形に沿って改築した。
約1,740ヘクタール=17,400,000㎡を超える。
海岸線約10,000m内陸部に1,740mの海軍基地だ。
防衛攻撃イージス艦(有人)50艦・潜水イージス艦200艦
(AD2800年・未来無人潜水イージス艦)
帝国海軍水兵達はエリーモ海軍港で、防衛攻撃イージス艦の自動操縦や連携等の海上訓練を1月前から現在進行形で行っている。
空軍基地も含め正直ここまで広い海軍基地はいらない。
ブドーの目的は軍港・軍用飛行場(垂直離着陸ドローンなので滑走路いらない)の半分は民間に解放する予定。
特にエリーモ地区は魔族国含むソーレーン大陸との交易窓口として将来発展が見込まれる。
現エリーモ軍港は海軍高等学校にリニューアルしていく。
未来を見据える軍事・内政
流石寿命2000年の人外ブドー殿下だww
「16:30か1時間も早く終わった。提督閣下、夕飯に叙々苑焼肉を出すが兵士5万人だったな…」
「はっ殿下ありがとうございます。」
「皆よく食べるからな1人1kgとして50トンか、予備に20トン計70トン用意する。食堂じゃ狭いなセンターホールに肉を出して大運動場で焼くか。準備に5000人大至急集めてくれ。」
「はっ直ちに」
「生ビール樽も出しておく。ビールサーバーは全員経験済みだから問題あるまい。我は皇帝陛下と報告を兼ねた会食があるので、宴会に参加出来ない。だが兵の士気を高めるため最初の挨拶は行う。急げ頼むぞ」
「はっでは失礼します」
走り去る提督を見送りながら「シャトーブリアンは出さないぞ5万人だしw」小声で呟くブドーであったw
ーーーーーーーーーー
(ロシプ王国)
領土はソーレーン大陸の西側を中心に7割強を占め、コートー大陸面積の1,3倍、人口1億5000万人の大国。
現国王ロシプ11世は温厚でトヨス帝国とも安全保障不可侵条約&通商条約を35年前に結んでいた。
友好国として交易・民間交流も盛んに行っていたが、2年前11世が病に倒れて半年後、国王継承権1位ロシプ12世王子は一方的に全ての条約を破棄、国交断絶を宣言。
即日大使館を閉鎖、王国大使の召還トヨス帝国大使を国外追放した。
総合的軍事力はトヨス帝国に劣っているが、王国の英雄コザック大将軍の圧倒的存在感と900万人の陸軍兵士数でトヨス帝国との外交的平等関係を維持していた。
ちなみに魔族国との間にはタイペー共和国がありロシプ王国と国境は接していない。
帝国と共和国はトヨスタイペー軍事同盟で結ばれている。
(隠密偵察機・無人機)1機
AD2500製品をビッ君にて取り寄せ、ブドー錬金術にて動力を魔道石に変更。
光学迷彩ステルス機能で目視及びあらゆるレーダーの感知を防ぐ。
最高速度マッハ100(初速でマッハ50を出せるw)
各基地に1機しか配備されてない理由は、ブドー式感知レーダー(半径3万km)が各地に配備完了済みのため。
(攻撃爆撃機・無人機)20機
AD2500製品 隠密偵察機と同じで魔道石で動き各スペックも大幅改造された。
最高速度マッハ200(初速でマッハ100が出せるw)
搭載武器
80mm光子砲2門
有効射程距離40万km
(地球から月まで届く)
光子砲速度 秒速30万km
(地球から月まで1,28秒で到達)
破壊力
ブドーが改良した光粒子エネルギーにより月なら200発で消滅可能。
8,000mm惑星間広範囲光子砲1門
有効射程距離6,000万km
(地球から火星に届く)
光子砲速度 秒速30万km
(地球から火星に182秒で到達)
破壊力
ブドーが改良した光粒子エネルギーにより月なら一撃で消滅可能。
各基地20機しか配備されない理由。
ひと言で説明すればトヨス帝国全体で1機で十分だがブドーが設立した空軍体裁のために20機×5基地=100機も配備した。
(防衛攻撃イージス艦・有人)50艦
スペックは呆れるのでその都度、ここでは大きさのみ記載します。
長さ1600m 幅500m 乗員200人 最大乗員2万人
ちなみに攻撃力は火星を1発で消滅します。
(潜水イージス艦・無人)200艦
スペックは呆れるのでその都度、ここでは大きさのみ記載します。
長さ100m 幅5m 無人 最大乗員10人
ちなみに攻撃力は月を1発で消滅します。
*****
空軍元帥に就任してからブドーは自身の事を「俺」から「我」と改めています。
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