第10話 魔族国の侵略阻止 秒で終わるかも?
「魔族君、マッくん、マック起きろ」
「誰がマックだ~脆弱なヒト族風情が」
「その脆弱ヒト族風情に手も足も出ないのがマックなんだがw」
「ううっ クッコロ…」
「ストッープ 言わせないぞ クッコロは超綺麗系女騎士以外、禁句だからな」
「…何を言ってるんだお前は…」
「では皇帝陛下。スキル上級神尋問始めても宜しいでしょうか?」
「うむ、許す。」
捕虜とはいえ魔族の前なので威厳を持って答えるムサーシ皇帝陛下。
「皇帝陛下だと!!帝国のトップだな、今すぐ死ね」
宮廷魔道師100倍の魔力が動きムサーシを狙う。
がしかし何事も起こらず魔力は消滅した。
「おそっ」ブドーが呟く。
「なっ、何をした。我の魔力が攻撃魔法が消えた…魔族四天王の我が、ヒト族に遅れを取るとは…どうなっているのだ」
「う~んと、捕まってる時点でとっくに遅れ取ってるし。でも我なんて呼び方フツーに出るのって少しカッコいいかも」
『何なのだこいつは…無詠唱で我の魔法をキャンセルする実力。なのにバカ丸出しの会話。2m20cmの我よりも高い身長にメガビッグ筋肉。なのにバカっぽい仕草こいつは…』
「はいストッープ。人を脳内でバカ扱いするなよマックの癖に」
「うぬ!!思考を読んだのか」
「話し なげーな。早速ほい」
シーーーン
「魔族国の軍事工程・戦力と構成・侵略経路・目的・詳細に話せ」
「$¥>%^@##*nuA,147・258・369」
「ご苦労マック。なるほどそういう事か」
マックをポケの中に戻す。
これがほんとのマックポケ意味不
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「何を喋ってるのかサッパリなのだが?」
「簡略すると25年前、爺ちゃん&父上率いる50万の帝国軍に敗れた魔族軍は1万。元々の人工が3万人しかいない魔族は国の存続が危ぶまれたそうです。」
「そうか、だが侵略してきたのは魔族の方だぞ。我々は北のエーリモ岬に防衛陣地を敷き、守りに徹した。そこに飛んで火に入る魔族虫、何の策もなく空から海から突入してきたのだ。」
「その戦での生き残り3,000に新たな戦士6,000を足し9,000魔人で今回雪辱戦に挑むと。」
「魔王以外の出産可能年齢は100歳~130歳。生涯出生率たった0,3の魔人が、25年で新たに戦士6,000増えるとは思えないのだが…」
「ええマックもそう言ってます。増員した6,000の9割は非戦闘員。魔力をほとんど失った300歳超えの老魔人を無理やり徴兵したとのこと」
「何という愚かな王なのだ…民を強制徴兵するなど国王の風上にも置けん」
「魔族四天王はバカ魔王に侵略戦争を断念させるため、マックを指揮官に101魔人でトヨス帝都関所を襲撃したと。軍人の数も圧倒的に多く、魔道師団も魔道具も配備されている強力な帝国関所防衛軍に、自分達が敗れればバカも諦めるかもと」
「酷い話だな…国を憂いた決死隊であったか…」
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「って事で父上。ちょっくら魔族国に行ってバカ魔王を拐ってきますね。」
「おいブドー…その辺の銭湯に行くような、ちょっくら気分はやめろ」
「いやでも戦争したいのはバカ魔王1人。他の魔人は渋々従ってるだけ。魔力がべらぼうらしいですけど、上級神に言わせたらダンゴ虫レベルなんでw」
「仮にも当代魔王をダンゴ虫って…」
「んじゃお後が宜しいようで」
ぶん!!!
「また消えた。何だお後が宜しいって」
ぶん!!!
「父上ただいま戻りました。ダンゴ虫が逃げ回るので10秒もかかりました」
「……もう驚くのにも疲れてるんだが…」
**********
「ええい放せ。この拘束魔術を即刻解かぬか!!ワシを誰だと思っておる。13代目魔王ゴルゴット31じゃぞ」
「えーーーそこは数字が違うだろー。それじゃアイス屋さんじゃんか」
「訳のわからん事を…何でも良いからヒト族よ、とっととバインド解除せぬか。さもなくばワシにも考えがあるぞー」
「あ~騒がしい奴だ。多分テンポ悪くなるな~。話し遅いと読者ってすぐ離れるんだよな~。ヨシ
首チョンパ!!」
スパコーン
スパコンじゃなくて首チョンパした音の描写です。
「ハイ終了。風魔法って便利だけど、剣術の腕が鈍るから今日の鍛練追い込まないとな」
「ブドー…先代魔王の防御の固さには我等も手を焼いた。父上と2人でやっと仕留めたのだ。それをお前という奴は首チョンパの一言って……で魔族国をどうする?」
「ん?どうするって?」
「戦勝国としての戦後処理、魔国が荒れて老魔族等の非戦闘員に被害が出ないための治安維持等、まさか何も考えてない訳ないよな?」
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「おおーやっぱ凄いな。上級神レベルのスパコン情報処理ってもう方策出たぞ。んじゃそれに従ってと」
「下級神で現在動ける者達。序列上位から10名召還!!
時間を止めてるから父上も止まってるなw、今のうちに使徒の10名に方針言い渡すか」
「主よ召還により馳せ参じました。下級神序列1位豊穣大地行政万能神でございます。他9名を代表して私が主の言葉承ります。」
「うむ多忙の中、急な召還に応じてもらい御苦労である。」
「滅相も御座いませぬ。して御言葉を頂戴致したく。」
「うむ暫し待て。」
時間停止を解除する。
「父上。既に戦後処理の目処はたっております。私の使徒として、この者達10名を魔族国に派遣致します。」
「この眩い光…ブドーまさかとは思うが…」
「御察しの通り私の使徒下級神10名にて」
「ははは…分かったもう良い。全て任せるゆえ好きに致せ。まだ朝なのに疲れ果ててしまった、少し休んでくる。」
「はっ執務室の結界解除致します。ではお気をつけて」
「ああ後程報告を頼む、急ぎでは無いぞ……復興に神が10名って何だよそれ……」
全身びっしょり冷や汗をかきながらも最後に本音を漏らし、ムサーシは部屋を出ていった。
「では全員これから私と共に魔族国へ赴く」
「はいなんなりと」
**********
10名の下級神を従え彼等の出す強烈な後光を背に受けながら、魔王の首と胴体を左右に持ち仁王立ちするブドー。
余りの光景に魔人達は息をのみ、全員ブドーの前に跪く。
「皆の者よく聞くがよい。トヨス帝国に攻めいった魔王は上級神、このブドーの手で滅ぼした。復活の生贄を捧げても無駄である。魂は我のポケの中で永久封印されるからだ。それに魔王の身体はこれから我の手で焼き尽くす。その炎をもって魔族国復興の灯とする。一瞬で消える故しっかりと目に焼き付けるのだ。灯が消えたあと魔族国は生まれ変わるのだ」
ゴオーーーーー
これでもかって魔力を高め更に凝縮させていく。
流石LV.Max創世神級の100倍の火魔法
赤色~橙~青~青白に変化し最後真っ白い炎に変わる。
炎と表現するよりレーザー的な力強さが魔王を一瞬で焼き尽くし、この世から完璧に消滅した。
「ひぃぃぃぃぃ」
「どうかお助けをーー」
「何でもします何でもしますから」
種族的に魔力に敏感な魔人達。魔王の亡骸を一瞬で消滅させるブドーの爆大魔力に、非戦闘員約18,000人が気を失った。
残り5,000人も立ち上がる事すら出来ず、ブドーに唯々命乞いをしてくる。
『これで良しと仕上げだ』
上級神の威圧を放ち皆を震え上がらせながら、前もってポケから出しておいたマックを前に立たせた。
「よいか皆の者、今日からこのマックが14代魔王だ。聞けば魔族四天王の他3人はトヨス帝国関所の戦いで討ち死にしておる。この国をこれからも存続させたいのであれば魔王マックの指示に従え。うぬ等が反乱等企てぬよう我が使徒として、後方に控える10名の神を置いていく。勿論うぬ等と共に魔族国復興と安寧に力を貸すよう申し渡しておる。」
「「「へへぇーーー」」」
「「「神が魔族国復興を助けてくれるとはー」」」
「「「ありがたや~ありがたや~」」」
もう誰1人逆らったり、ヒト族に戦争を仕掛けたりする気持ちは失せていた。
あれだけの力をブドーに見せ付けられ、上級神の威圧も浴びせられたのだ。無理もないよねw
「うむもう良い。魔族国の皆よマックを先頭に必死で働くがよい。さすれば我の使徒がその神力を授けてくれるだろう。この地を楽園に変えるのじゃ~」
「「「ははぁ~~~」」」
「ではさらばじゃ、使徒達よ後は頼んだぞ」
「主よ、お任せ下さいませ。明日には楽園に変えて見せましょう。」
ブドー即刻念話を使う
『駄目だ速すぎる、少なくとも10年はかけろ。魔族共を十分働かせ、自分の国に愛着と誇りを持たせるんだ。任期が来たら交代要員を送ってやる。』
『ああ~何と私は愚かなのでしょう。主よ浅はかな私に罪と罰をお与え下さい』
『話しが長すぎる、もういい進めるぞ』
『?』
「わはははは我の使徒はやる気に溢れておるのお。明日には楽園とは、いくら神力でも10年はかかる。マックよ それまで皆の事頼むぞ」
「……」
何も言わずマックは跪く
スモーク焚き&LEDライト&ドローンまで使い、華麗な演出のなか銀河系転移でブドーは宮殿に戻った。
魔族国民は神の力に恐れおののき、未だに誰も立ち上がれない。
そんな中スクッと立ったマック「まったく大したもんだ。ブドー・フォン・トヨス7世か。力は本物だが、こんだけ皆をビビらして wこれじゃ魔族が牙抜かれ真面目族になっちまうww」
さてこの流れ利用させてもらうか。
「皆の者、我が14代魔王マックである。皆を戦乱に引き込みし悪しき先代は滅びた。我は新生魔族国のため使徒様10名と力を合わせ、復興に全力を尽くす所存。皆の力を貸してほしい。この通りである」
マックの土下座に魔族国民全員がやっと立ち上がる。
そして
「「「魔王マック様バンザーイ」」」
「俺の名はブラッドデビルなんだがなw皆知ってるのにww」
かつて無慈悲な四天王筆頭と呼ばれたブラッドデビルは、この日から生涯(魔王マック)と自らを名乗った。
魔族国もバンザイなんだw
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