その後 ### 第7話: 幸せの花嫁
春の暖かな陽ざしが降り注ぎ、桜の花びらが舞
い散る中、紫穂と陸風の結婚式の日がやってき
た。青雲城の庭は色とりどりの花で彩られ、二
人の愛を祝うかのように美しく飾られていた。
家族や友人、村人たちが集まり、愛の証人とな
ることを誇りに思っていた。
*
紫穂は、母から受け継いだ美しい白い花嫁衣装
に身を包み、その背後には満開の桜の木が立っ
ていた。彼女の心には高揚感が満ち、長い間待
ち望んだ瞬間が、ついに現実となることに夢心
地になっていた。しかし、同時に緊張も感じて
いた。
「大丈夫、紫穂。今日は私たちの特別な日だか
ら。」
陸風が彼女の手を優しく握りしめ、その目に温
かな輝きを宿して微笑んだ。彼の存在に安心感
を得た紫穂は、自然と心が解きほぐれた。
「ありがとう、陸風。」
式は盛大に始まり、神官が結婚の誓いを述べる
中、二人は目を合わせてお互いの愛を再確認し
た。陸風の手は紫穂の手をしっかりと握り、彼
の心には永遠の誓いが満ちていた。
「私と共にいて、共に歩んでいこう。どんな困
難があっても、あなたを守り続けます。」
陸風の言葉は力強く、紫穂の心に深く響いた。
「私も、あなたに誓います。私たちの愛は永遠に
続くものです。」
紫穂の声は涙で揺らぎ、穏やかな幸せが全体を
包んでいた。
*
その瞬間、二人の運命が結ばれ、祝福の拍手が
鳴り響く。参列者たちの笑顔に包まれながら、
紫穂と陸風は愛の印として息を合わせ、静かに
キスを交わした。周囲からは喜びの声が起こ
り、二人の愛が周囲を照らす光となった。
*
式が進むにつれ、友人たちが立ち上がり、賑や
かな余興や楽しいゲームが繰り広げられた。紫
穂と陸風は、照れ隠しに笑いつつ、互いに楽し
む姿を見つめ合った。愛が育まれていく中、彼
らは心から笑い合い、幸せをかみしめていた。
*
そして、結婚式が終わった後、二人は青雲城か
ら出発し、小さな家を借りて新生活を始めるこ
とになった。初めての夜、彼らは嬉しそうに互
いの手を取り、夜空に輝く星々を見上げた。
「これからの人生を共に歩んでいこう。」
陸風が言うと、紫穂は心が温かくなり、深く頷
いた。
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