第26話 大地林4
超能力が合体・融合できると分かったのは偶然だった。
地道に努力し続けた長い研鑽の末、辿り着いた研究結果。
海人と空の努力の結晶。超人(レベル5)に届きうる力。
――今――発動する。
「『風林火山』+『女性強化』=変化系と特質系の力を持つ」
『武士道』から進化した『風林火山』と『女性洗脳』が合体・融合する。
「バカな!? それは世界改変の力?」
大地林が驚愕の声を上げる。
世界強化。世界変化。世界操作。超人(レベル5)に届きうる力。
コロシアムの地形が歪む。多数の竹刀が刺さった戦場の心象世界へと具現化する。
固有結界&領域展開。
「おいで。軍神ちゃん」
合体・融合する超能力から一人の少女が誕生する。軍神ちゃん。肌着一枚の十歳の女の子が世界の支配権を持つ。
『風林火山』+『女性洗脳』=変化系と特質系の一人の少女。その名も『独眼竜伊達政宗』あだ名を軍神ちゃんと呼ぶ。
「はーい。軍神ちゃんです」
超能力から人間が生まれたのは世界改変の力。
千本の竹刀が刺さった戦場で、軍神ちゃんが爆誕した。
独眼竜伊達政宗ちゃんの超能力は邪眼。『女性洗脳』の強化バージョン。
「眠れ」
たった一言。言霊と邪眼の併用で、たった一撃の言葉で、会場中の300人の白薔薇高校の生徒が眠る。
世界は軍神ちゃんに権限を持つ。軍神ちゃんの世界では一撃必中。竹刀が二振り、それだけで瞬間移動と透明変化の変化系の能力が消える。強化系は変化系に強い。
残ったのは、審判の先生と、満身創痍の雨雲忍と大地林と瞬間移動と透明変化と、海人と空とTS唐変木直人と坂道絆。ほとんどの生徒は眠っていた。異様な世界だった。
姿をあらわした大地林が目の前にやってくる。恍惚の表情を浮かべる。
「これこそがボクが望んだ世界改変の世界操作。君は超能力を合体することで超人(レベル5)の領域に足を踏み入れていた。参った。ボクたちの負けだ」
大地林が膝をつく。続いて、瞬間移動と透明変化が負けを認める。がっくり、うなだれる。
審判の先生が言う。
「それまで。挑戦者サイドの勝ちです。青野海人と飛行空、唐変木直人の編入試験は合格です」
「やったー」
喜び合う海人と空、TS唐変木直人と坂道絆。
「バイバイ。海人。またね」
と軍神ちゃんは笑顔で消える。
独眼竜伊達政宗ちゃんの固有結界&領域展開が消えると、世界は元に戻り、世界改変の世界変化がなくなり千本の竹刀が消滅する。血塗られた戦場から元のコロシアムに元通りになる。
邪眼をかけられた300人の生徒は目を覚まし、状況を整理する。
「ボクたちの負け。勝者。挑戦者サイド。白薔薇高校にようこそ」
大地林が負けを認める。
白薔薇高校の策士が負けを認めたのだ。観客の300人全員が素直に海人たちの実力を認めた。たくさんの拍手をいただく。
「青野くん。あとでボクと話しをしよう。これからのことについて治安維持部の部長としてお願いがある」
そう言って、大地林は満身創痍の雨雲忍の肩を抱いて、寄り添い、一緒に帰っていった。
「ごめんね。忍ちゃん。負けちゃった」
「腹黒ロリらしくないぞ。林ちゃん。私たちは正々堂々と戦った。そして、120%の準備をして負けたのだ。誇らしく負けを認めよう」
その後、白薔薇高校の回復系の能力者がアンダードッグを直して回復させる。軍神ちゃんの姿を見ることができなかった気絶していたアンダードッグのメンバーが悔しそうにしつつ、勝った喜びを爆発させた。
「うぉぉぉおおお!!!」
「今夜は焼き肉だぁあああ!!!」
全員が唐変木直人の専用武器として白薔薇高校の編入が認められたのだ。落ちこぼれの負け犬どもが、女子高とはいえ、エリート校への編入が決まった。最高の喜びで沸いた。
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